釣りイトには様々な種類がある。釣り物ごとに使い分けが必要となり、ショックリーダーの結束が不可欠のイトも。ラインについて、基本的な情報と使い分けについて紹介しよう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
PEライン
現在ソルトルアーで主流となっているのはPEラインだ。PEとはポリエチレンという素材で、特長として、同号数でも他ラインと比べると強度が強く、キャスト時の飛距離が伸びやすい。また感度が非常に高い。
PEラインは細い糸が編みこまれたラインで、主には4本編み、8本編み、12本編みがある。編み数が多いほど、一般には同号数でもラインが細くなり、また強度も高くなる。ただ編み数に関しては必ずしも多い方がいいというわけでなく、釣り人各自の感覚で、4本編みの方がイトのもつれや毛羽立ちが少なくて使いやすい、などの意見もある。
PEラインの短所
そんなPEラインの短所は……
・ショックリーダーの使用が不可欠
PEラインは摩擦に弱い。ちょっと岸壁やストラクチャーに擦っただけで切れてしまう。直結すると魚の引きですっぽ抜けたり、歯で切られたりする。そのため、ショックリーダーの結束が不可欠となる。
・浮力がある
PEラインの短所としてしばしば挙げられるのが、浮力だ。水に対する比重が0.98程度と軽い。特にこれは軽量リグ使用時に顕著な弱点で、イトが海面に入るまで空中にあるところでふわふわしてしまう。また海中でも弛みが出るので、繊細な魚のバイトは拾いにくい。
号数ごとの主な釣り物(陸っぱり)
0.1~0.5号:アジ、メバル、チヌ(ライトブリーム)
0.6~0.8号:タチウオ、小型・中型青物(ライトショアジギング)
1~1.2号:大型根魚、中型以上の青物(ショアジギング)
エステルライン
エステルラインは、ポリエステル製のラインで、水に対する比重が1.4程度と軽量リグを沈めやすいのが特長だ。主には管釣り、アジング、また強風時のメバリングで用いられる。特にアジングで1g以下のリグを使用するときの投げやすさ、ラインメンディングのしやすさは抜群のものがあり、現代アジングのメインラインとなっている。
エステルラインの短所
そんなエステルラインの短所は……
・バックラッシュしやすい
エステルラインはイト同士が引っ付きやすい性質があり、バックラッシュしやすい。これは釣り人のキャスティング技術の向上である程度防げるが、ゼロにはできない。
・強度が低い
エステルラインは強度が低い。0.3号でも1.4lb程度しかなく、0.2号の場合1lb程度まで落ちる。そのため、ドラグは緩めに入れ、魚のバイトや引きに対して、ラインブレイクしないような調整が必要となる。またショックリーダーの結束も欠かせない。
号数ごとの主な釣り物(陸っぱり)
0.2~0.3号:エリアトラウト、アジ、小型メバル、
0.4号:大型アジ、中型メバル、メバリングの強風対応
0.5、0.6号:特殊な状況でのメバリング、アジング