1月初旬。福岡県南部の河川へと2日間出かけた。冬のセオリーであるメタルバイブで価値ある良型をキャッチした。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版 総合学園ヒューマンアカデミー福岡校フィッシングカレッジ トーナメントプロ専攻2年 佐味響希)
メタルバイブで冬バス釣り
今回の釣行ではタックルは1本のみ。バスフィッシングにおける冬定番ルアー「メタルバイブ」通称「鉄板」。バッグの中には、メタルバイブで埋め尽くされたボックスのみだ。
今回は、寒波の影響を受けたバスが、深場へとたまっていると考えた。その深場のバスを、効率よく釣っていけるのがメタルバイブである。
急激に気温や水温が変化する要素がある場合は、バスの行動レンジが制限される。今回の寒波で水温が急激に落ちたため、メタルバイブが効くのではないかと考えた。
初日は「クリアアップ」エリア
初日のエリアは、クリアアップ(水通しの良い)+水深がある(2~3m)場所。濁っているエリアでは、水色がつくことで水温が温まりやすく動けるバスが出てくるのだ。
それなら動けるバスを狙ったらよいのではと思う人もいるだろうが、冬のバスフィッシングにおいては非効率である。
冬になり水質が透明になるエリアでは、シャローにバスは残らずディープへ落ちる傾向があり、これにプラスして今回は、寒波での水温低下でより一層のクリアアップが見られた。そうなると、ディープへ魚が密集して行動をする。密になったピンポイントを、メタルバイブのリアクションで食わせていくのが今回の釣りだ。
溜まり場では反応ゼロ
まずは朝イチ、流れの少ない溜まり場のような場所を選択。エリア中央の水深のある部分だけを狙う。使用するメタルバイブは、バイブレーションXダイナ7g。水深2~3mで、7gがよい働きをしてくれる。
アクションは、ショートキャスト(10m以内)。ロングキャストするとアクションに切れがなくなり、リアクション効果を激減させてしまう。リフトするロッドの振り幅は、10~20cm程度。水中では、これにプラスして数十cm動いている。1リフト→フォール→1ポーズ(3秒)を繰り返して探る。
キャストを繰り返すこと数十分。反応はゼロ。ここのピンポイントは探りきったので、次のポイントへ移動。この釣りは一番水深のあるエリアだけを探ればよいので、非常に効率が良い。
セカンドポイントでバス登場
次のポイントへ到着。エリア条件は、前のポイントと同様。ディープエリアだけ探る。2投目のリフト中に根掛かりのような違和感が伝わる。不安ながらも、ゆっくりとフッキングをする。ゆっくりと巻き上げ水面へ出てきたのは、立派な大木。
再びメタルバイブをシャクる。するとまたリフト時に、違和感が伝わる。先ほどと違いゴミが引っ掛かったような重み。念のためフッキングを入れ、ゆっくりファイトしていると、途端に左右へと引っ張られた。これは!と心躍る瞬間。掛かっているのはバスだと確信。
水面へ魚が浮上したのは良型のブラックバス。慎重なファイトを心掛ける。寒さとうれしさで震える手を伸ばしランディング。うれしさで心が弾み自然と笑顔に。この時期の1尾は貴重だ。夏とは違い価値のある1尾というのがアングラーの気持ちを昂らせる。初日は、セカンドポイントで手にしたバスにて終了。