梅雨時から初夏にかけて旬を迎えるイサキ。外房や南房各地で今年も好釣果が上がっている。そこで5月27日(日)、南房洲の崎の勝丸から出船。穏やかな好天の釣り日和に恵まれ、ほぼ全員が規定数の50尾に到達するという、「イサキは数を釣って楽しむもの」を、まさに地でいく大釣りを体験した。
タナ30mで連発
片舷6人ずつの釣り客を乗せ、5時に鈴木兼冶船長の操船で出港。
航程5分ほどであっという間にポイント到着。
船長から「タナは28m、ビシの下穴は全閉、上穴は3分の1開けて」と指示がでて開始。
数を釣るには指示ダナを守るのが絶対条件。
リールのカウンターではなく、ミチイトのマーキングで確実に合わせるのが基本だ。
最初のポイントはアタリなくすぐ小移動。
今度の指示は30m。
ここで早くも入れ食いタイムが到来。
指示ダナより3m下ろしたビシをシャクり上げてくると、30mピッタリでアタる。
シャクった直後にガツンときたり、少し間を取っているとググッときたり。
待っていればダブル、トリプルとまさに絶好調の食いっぷり。
船中偏りなくアタリがあるようで、空振りはほとんどない。
25cm級主体だが、時々30cmオーバーが顔を見せるので油断は禁物。
右舷トモ寄りに陣取る4人組の一人・雪入義明さん(台東区)は、釣り歴50年のベテランで、昔は富山までマダイを釣りに行ったという。
最近は久里浜のアジによく行くらしいが、イサキなど、とにかくたくさん釣れる魚が好きらしい。
仲間の宮内廣さん(荒川区)も同様で、前週は片貝でハナダイの大型をかなり釣ったという。
左舷トモの河野誠さん(荒川区)は、同宿が仕立でマダイをよく狙っていたころからの付き合い。
2年ぶりの釣行らしいが、夏はアユ専門になるので、それまではイサキ。
小気味いい引きで数釣れるのがたまらないと言う。
左トモ3番の安西興盛さん(南房総市)は船長の友達ということで、釣りは同宿専門。
深場から浅場まで、季節に応じた狙い物にチャレンジしているらしい。
同トモ2番の松浦修二さんは安西さんと同行。
やはり地元ということで年中通うとあってなかなかの腕前。
足元のオケを見る見る黒くしていった。
船宿支給のエサはバイオベイト。
ウマヅラが多いとたちまち餌食になるところだが、洲の崎沖のイサキの魚影の濃さは半端ではないらしく、ウマヅラはほとんどこない。
ほかにメジナやタカベ、マダイにウメイロなどがアタることも。
この日もイサキが半分食われて上がってきて、大型のハタなどもいそうな感じだ。
全員がほぼ規定数でフィニッシュ
右舷ミヨシの川島茂さんは船長と親しく、仲乗りも兼ねて乗船。
コマセの補給やオマツリ解きに活躍。
その合間を縫って竿をだして良型連発。
オキアミを下バリに付けていると、大型が食ってくるらしく、中型主体のなかで、ひと際目立って良型を上げていた。
鈴木船長は船上アナウンスなどやさしくソフトで、人当たりがよく、親友が多く乗船しに来るようだ。
下船後に冷たいおしぼりを出すなど、ちょっとした心使いも好かれる要因だろう。
船長いわく、「今年一番」という日並みに恵まれ、全員順調に数を稼ぎ、スソでも43尾。
ほぼ全員が規定数に到達。
早々に竿をしまう人や、血抜きをしっかりするなど、余裕の人が多く、船長も釣り人も大満足の一日となった。
そろそろ抱卵を始めたイサキは、これから8月半ばまでが釣期。
洲埼灯台を間近に見る絶好のロケーションの下、小気味よく、ときに豪快な引きを楽しんでいただきたい。
<レポーター・坂本康年/TSURINEWS編>
▼この船について
勝丸
エリア:南房エリア
出船港:洲崎港