波止の小アジも秋を迎えて徐々に大きくなるが、釣れる数は減ってくる。そんな秋のアジを「サビキ」を使って釣るためのコツを紹介しよう。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・松村計吾)
大阪湾の秋のアジ釣り
大阪湾の各波止で夏の初めに釣れ出す豆アジは、太平洋から大阪湾に入り込んで、プランクトンなどの食物が豊富な湾内で徐々に大きく育つ。豆アジの成長は早く、夏場に5、6cmの大きさだったものが、秋になると20cm近くにまで成長する。
釣れる数は夏に比べて少なくなるが、秋の大きく育ったアジもポイントさえ押さえれば、手軽で簡単なサビキ釣りで狙うことができる。
波止でアジを狙う場合、押さえておきたいポイントはいくつかあるのだが、共通するのは「アジが溜まる場所」と「タイミング」。この2つをしっかりと考えて出かけると、「自分だけのおいしいポイント」を見つけることもあるので面白い。
1. 常連がいる場所
たとえば、「アジがよく釣れている」という情報があった初めての釣り場へ出かけた際、どこで釣れば良いのか分かりにくい。そこで目安となるのが、「人が並んでいる場所」だ。
常連の釣り人は毎日のように竿を出しているので、必然的にその時に釣れている場所に集まることが多く、好ポイントの目安ともなる。常連らしき人が並んでいる周辺で、その人たちにひと声をかけて入らせてもらおう。仲良くなれば釣り方や時間帯など、その時々でのタイムリーな情報が得られることもある。
2. 釣れる時間帯
夏場に釣れる豆アジは、朝夕だろうと日中だろうと、1日の中で釣れる時間帯は非常に長い。ところが、大きくなると警戒心も強くなるのか、エサを食べる時間帯が短くなってくる。
エサを積極的に食べる時間帯を「時合い」と呼ぶのだが、アジは大きくなると「時合い」が重要になってくる。基本的には日中よりも朝夕のマヅメ時が「時合い」となることが圧倒的に多い。
3. 港湾内向きがオススメ
実際のポイントとしては、大阪湾に多い大型港湾部や漁港などの波止を想定した場合、潮通しが良すぎる外向きよりも、内向きで潮がゆったりとした場所の方がよく釣れる。
外向きはまきエサなどが流れてしまい、それを追いかけるアジも溜まりにくいことが考えられる。反面、港内は潮のヨレやよどみなど、まきエサが溜まりやすい場所が多く、「アジが溜まる場所」となりやすい。
4. 水深のある場所
極端に言うと、夏場の豆アジは、仕掛けを沈められるだけの深さがあれば十分釣れる。海底が見えていようが、魚の群れが見えていても釣れる。ところが、やはり徐々に警戒心の強くなってきたアジは、浅いポイントに上がってくることは少ない。