コロナウイルスの開設しなかった神戸・須磨海水浴場。その沖に浮かぶ須磨浦一文字は釣りの穴場だ。今回は投げ釣りで、キス、ガッチョにカワハギと多彩な魚種を楽しんだ。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・伴野慶幸)
須磨浦一文字の特徴
須磨浦一文字は、須磨海岸からすぐ沖に見える短い8本の沖防波堤の総称で、東側から順に1番、2番…と番号を付けて呼ばれている。いずれの防波堤も沖向きは内向きより1.4mほど高くなっており、テトラが積まれている。
海面との高低差は、テトラのない両端で3m程度なので、タモの柄は5mあれば、テトラ上での魚の取り込みでも対応できる。
注意点
要注意なのは内向きで、広くて足場も良いが、決してファミリーや初心者向きではない。なぜなら、内向きは海面との高低差が30cmほどしかなく、満潮時はほぼ全域で水に浸かるからだ。従って、波止に渡ったら真っ先に、全ての手荷物を沖向きの高い所に上げておくようにしてほしい。
福田渡船を利用
須磨浦一文字に渡しているのは福田渡船。しかし、公式ホームページやSNSがなく、情報も少ないので、福田渡船と協力関係にある途中のエサ店のエサ光に立ち寄り情報を収集することにした。
店員に話を聞くと、福田渡船は土日祝日のみの営業で、通常渡しているのは1番から5番までの波止。フカセ釣りの人は通い詰めて自分だけのポイントを持っているが、投げ釣りは場所に神経質にならなくても釣れるとのこと。
カウンターに掲げられている須磨浦一文字の案内にも目を通し、備え置きの福田渡船の名刺を貰って情報収集は終了。
エサのイシゴカイを買って店を出た後は、市営第二駐車場に駐車して、大きな赤灯台(旧和田岬灯台)を目印に西に向かって歩き、乗船場となる小さな波止には朝4時過ぎに到着した。
ルアーマンの姿も
決してメジャーな釣り場ではなかったはずなのに、意外にも10人余りの先客が早々と集まって始発便を待っていた。ベテラン師に交じって若いルアーマンの姿も見える。
実は私がここを訪れたのは実に10年ぶり。場違いな釣り場に来てしまったのかな?と少し不安になった。4時半に船長が来て受け付けを始め、釣り客に希望の波止と帰り時間を順に聞いていく。多くの人が1番から3番の波止を希望したようなので、投げ釣りの私はあえて人の少ない5番波止の西側に渡ることにした。
5番波止の西側へ
渡船というよりはエンジン付きボートといった風情の小さな船で、まずは4番以西に渡る釣り人を先に乗せて波止を出発。ほどなくして5番波止の西側に到着し、私を含めて3人が波止に下りた。
当日の投げ釣りタックル
投げ釣りのタックルは、投げ竿4.2m、スピニングリールにミチイト5号、力糸5~12号、スパイクテンビン30号、市販のキス仕掛け(8号バリ、ハリス1.5号の3本バリ)を用意した。須磨浦一文字の投げ釣りは近投でも釣れるので、大仕掛けは必要ないが、潮流が速いのでオモリは流されにくいスパイクテンビンをオススメしたい。
仕掛けは市販品がオススメ
キス釣り仕掛けは自作してもよいが、ハリがキス専用の7号や8号と小さく細いので、少々値は高くても品質の良い市販品を利用した方が、効率が良いように思う。エサのイシゴカイは、カレイ釣りと違って、キス釣りでは長く垂らしてもあまり効果はない。垂らしは1cmほどで十分だ。