サーフゲームで50cm級シーバス ルアー選びで釣果に明暗【清武川河口】

サーフゲームで50cm級シーバス ルアー選びで釣果に明暗【清武川河口】

宮崎サーフでは冬はオオニベが人気だが、夏はフラットフィッシュやスズキ(シーバス)などが狙える。今回は、雨後の河口域でのシーバスゲームをお届け。

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(アイキャッチ画像提供:WEBライター・楢崎人生)

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楢﨑 人生

廃人、42歳厄年、獅子座A型。趣味はヘラ浮子作り。泣かれる身内もないけれど、死ぬのは嫌でございます。

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「濁り」は河口シーバスの好条件

釣行予定日の前日に下見を行った。昨今は豪雨の度に河口付近の地形が変化するため、明るい時間に安全に釣りができる場所や魚が寄りそうな場所を確かめておく必要がある。濁りにくく濁りが入っても回復が早い清武川もさすがに赤茶色の濁流となっている。シーバスを釣る人には周知の事実だが、濁流はシーバス釣りには好条件だ。しかし今回は濁りがサーフ全体に広がってしまっている。この濁りが釣行日にどう影響するか。

宮崎・木崎浜でサーフゲーム

7月5日午前5時。大潮満潮の宮崎県木崎浜へ。下見時より濁りは落ち着いているが、波打ち際付近はうねりによる底荒れで豪雨とはまた異なる濁りが発生している。底荒れはヒラメ釣りの大敵で、底荒れするとヒラメは濁りの少ない沖へ散ってしまう。それ以上に困ったことは、豪雨の影響で河川から流れてきた草や流木が波打ち際付近に大量に漂い、1キャスト毎にラインやルアーへまとわりついてしまうことだ。

打開策を求めシーバス狙いでトップウォーターをキャストしてみるも、尋常ではない漂流ゴミに成す術がない。底荒れと漂流ゴミのダブルパンチでサーフのフラットフィッシュは断念。せめてルアーをまともにリトリーブできる環境を求めて、河口付近のサーフ寄りへ移動した。

清武川河口へ移動

干潮時には歩いて対岸まで歩けるほどの水位まで落ちる清武川河口。ところがこの日は大増水で河口が100m以上に広がっている。見回すと河口からサーフへの流れ出しと海からの波との合流点が最も釣れそうだ。その地点へ向かってキャストを繰り返している方に状況をうかがうと昨日はこの場所で10本も釣ったという。やはりこの地点は『釣れそう』ではなく『釣れる』場所のようだ。

少し距離を置いて私もサオを出させてもらうが、川の流れと海の波がかち合っているということは漂流ゴミが集結しているということでもある。何とかならないものかと思案を巡らせるが、ルアーがまとも引けない以上は釣りにならない。ランガンを試した結果、唯一ルアーにゴミがからまない清武川河口へ移動した。

ルアーの通し方を意識

当日は川幅があまりにも広がり過ぎてしまい、ヨレまでルアーが届かない。濁りは笹濁りで流心から外れた場所には、いかにもシーバスが出そうなヨレが幾つもある。

ここでの要点は「ルアーを着水させる位置」と「ルアーを通す場所」だ。岸際が釣れそうだからと言っていきなり岸際にルアーを入れるのではなく、少し沖にルアーを着水させて流心から岸際のヨレに入れてやることが親の言いつけと同じくらい大切。

ルアーが流れに対して違和感なく泳ぐこと、そして貴重なポイントを荒らさないためにも、故意に魚がいない場所から魚がいる場所へとルアーを通す配慮が重要となる。あとは自分の経験と勘とルアーを信じて投げ切るのみだ。

ルアー選定について

狙うポイントは絞られた。あとは魚の反応を確かめながらの釣りになる。

朝マヅメでベイトが水面を賑やかにさせる。ベイトサイズからルアーサイズを選ぶ。食ってこないならルアーのカラーをかえる。それでも駄目ならルアーのタイプをかえる。カラーをかえる。サイズをかえる。

シーバスはそこに魚がいてルアーがマッチすれば比較的イージーに釣れる魚とも言える。釣れないということは魚がいないかルアーが合っていないか。万策尽きてしまった場合は最後に自分が最も信頼しているルアーを投げ切ってみるのも手だ。慣れたルアーであれば使い方は熟知している。つまりルアーの性能を最大限に引き出せるからだ。

サーフゲームで50cm級シーバス ルアー選びで釣果に明暗【清武川河口】最後まで投げ切れる信頼できるルアーを(提供:WEBライター・楢崎人生)

ミノーで50cm級シーバス

「これで釣れなければ帰ろう」と最も信頼しているミノーを最後に選び、キャスト。流心からヨレへルアーが入った瞬間、ブルブルと首を振るシーバス特有の感触がサオから腕に伝わった。結果は1投で出た。ギリギリ50cmを超える小型のシーバスだが、困難を極めた今回の釣行の結晶として十分満足のいくものだ。魚のサイズは問題ではない。0が1になったことに意味があるのだ。

サーフゲームで50cm級シーバス ルアー選びで釣果に明暗【清武川河口】50cm超のマルスズキをゲット(提供:WEBライター・楢崎人生)

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