フカセメジナ釣りステップアップ:コマセ&さしエサ 代表的な配合を紹介

フカセメジナ釣りステップアップ:コマセ&さしエサ 代表的な配合を紹介

フカセメジナ釣りステップアップ解説の第2回となる今回は、メジナを釣る方法として重要な役割を担うコマセとさしエサについて解説をしよう。

(アイキャッチ画像提供:WEBライター・塩田哲雄)

アバター画像
塩田哲雄

磯のメジナ釣りをメインに、神奈川県三浦半島、伊豆半島、伊豆諸島をホームグラウンドに釣行しています。

×閉じる

海釣り 磯釣り

ウキフカセ釣りのコマセ役割

ウキフカセ釣りでメジナを狙う場合、「コマセを撒いてメジナを自分の釣り座近くへ寄せる」、「仕掛けを出しながらコマセを撒く」、「仕掛けは出さずにコマセだけを少しずつ撒きながら魚が見え出してから仕掛けを出す」……釣り方は釣り人各人の考え方次第だが、基本としてコマセの役割は魚を寄せることだ。

以前は多少のエサ取りが邪魔をしても、メジナがコマセに群がり出せば入れ食いになることも多かった。つまり、コマセを撒けばメジナは釣れた時代があった。しかし、近年は地球温暖化で平均水温が上昇したりと、いろいろなことが影響して、エサ取りとなる魚が一年中(本来は低水温期にはあまりいなかった)コマセに群がり、メジナだけを釣り上げることが難しくなっている。

そこで考えなくてはならないのは、使い方次第では諸刃の剣となるコマセの作り方や使い方を、もう少し掘り下げて考える必要がある。メジナを寄せるだけではなく、エサ取りをいかに避けながら狙いのメジナを釣り上げられるか……。近年のメジナ釣りにおいてコマセの重要な役割となっている。

コマセ配合の考え方

コマセ作りで重要なことは、多くの種類がある配合エサの中から何を選ぶかである。基準となる点は、釣行するシーズンがいつなのかという点。配合エサにはそれぞれいろいろな特性があるからだ。

集魚効果が高いもの、遠投性を高めたもの、比重の軽いもの、拡散性があるものなど、釣りに行くシーズンや釣り場の水深、潮流の速さ、自然状況などに合わせて使いやすく、より効果が期待できる製品となっている。釣り人側がそれらの特性を良く知り、上手に活用して釣果アップに繋げていければ最高である。

マルキユーの2020年カタログより引用させて貰った「メジナ・グレ・クロ釣り用配合エサ性質表」と「メジナ・グレ・クロ釣り用配合エサ沈下表」を紹介しておくので参考にしていただきたい。

フカセメジナ釣りステップアップ:コマセ&さしエサ 代表的な配合を紹介配合材の特徴表(提供:WEBライター・塩田哲雄)

シーズンごとのオススメ配合

参考として、「春先用」、「高活性期用」、「厳寒期用」に私が使用している配合エサ(基本として半日分の配合エサ)を紹介しておきたい。

高活性時の配合

一年を通してメジナ(サイズに関係なく)が一番活発になると同時に、多くの魚も活性が高くなる。コマセでメジナを動かし、エサ取りを避けながら少しでもサイズアップを狙う釣り方が有効。そのために、自分が思うポイントへ自在に撒けるコマセブレンドパターンとした。

フカセメジナ釣りステップアップ:コマセ&さしエサ 代表的な配合を紹介高活性期の配合例(提供:WEBライター・塩田哲雄)

厳寒期用の配合

一年で一番水温が低い時期。メジナは自分の住みかでもある根周りからあまり動かなくなる。活性が高い時と比べてエサも活発に食べなくなる。そこで、集魚とエサを食べたくなる摂餌力アップの効果がある配合エサをブレンドして使用。

フカセメジナ釣りステップアップ:コマセ&さしエサ 代表的な配合を紹介厳寒期用の配合例(提供:WEBライター・塩田哲雄)

春先用の配合

冬の海から春へとかわる時期は、水温の変動が大きい。変温動物であるメジナは水温の変化に敏感。そこで、活性を上げる集魚力と、少しでも活性が高い「やる気」のあるメジナを狙える遠投性重視のブレンドパターン。

フカセメジナ釣りステップアップ:コマセ&さしエサ 代表的な配合を紹介春先の配合例(提供:WEBライター・塩田哲雄)

コマセの作り方

エサ店で作る場合は、もし置いてあるようならエサを混ぜる専用の大きな容器(トロ舟)に、半解凍のオキアミをできるだけ粒のままバラけさせてから、配合エサを一袋入れてしっかりと混ぜ合わせる。

その後、次の配合エサを入れて同じように混ぜ合わせる。海水が調達できるようならば(なければ真水でも可)、少しずつ加えては混ぜる作業を繰り返し、ややパサつき気味に仕上げる。

フカセメジナ釣りステップアップ:コマセ&さしエサ 代表的な配合を紹介コマセ使用に必要なアイテム(提供:WEBライター・塩田哲雄)

時間とともにオキアミの解け汁が出てくるので、最初から完全な状態には仕上げないことが肝心。後は釣り場で使いながら、手直しが必要なら調整をする。作ったときが一番良い状態のコマセではなく、あくまでも使うときが最適の状態になるコマセ作りを目指してほしい。

次のページでさしエサについて解説