沖縄県で大繁殖している外来生物「プレコ(プレコストムス)」。そもそもはどんな理由・どんな経緯で日本に持ち込まれたのでしょう。「プレコは何しに日本へ?」をお届けします。
(アイキャッチ画像出典:PhotoAC)
『プレコ』とはどんなサカナか
プレコは、ナマズ目ロリカリア科に属する魚の一種です。
一般的にプレコという名前で知れ渡ってはいますが、正式にはプレコストムスといいます。
原産地はアマゾン川を中心とした南米の熱帯域です。
プレコというサカナは観賞魚として有名で、アクアリウムを嗜む人なら知らない人がいないほど有名なサカナで、水槽の中に生えたコケを食べてくれることから「水槽のお掃除屋さん」と呼ばれています。
特徴的な外見
プレコの見た目の大きな特徴としては巨大な頭を持ち、全身に黒く頑丈なヨロイのような鱗や大きなヒレを持っている点です。
鱗は非常に丈夫で表面もザラザラしており、外敵を全く寄せ付けません。
巨大なヒレやヨロイのような鱗がかっこいいという声も多く、アクアリストの中には、コケを食べてくれるという理由以外に専門的に飼育している人も少なくありません。
まとめて『プレコ』
プレコは種類が多いですが、水槽にいると細かい種名で呼ばれることはあまりありません。
10cm以下の小型のものから、中には1mを越える大型の種類まで多岐にわたりますが、総じて『プレコ』と呼ばれることが多いです。
そんな観賞魚として知られるプレコが、日本のとある地域で大繁殖していることを皆さんはご存じでしょうか?
沖縄県で大繁殖
現在、日本でプレコが大繁殖しているのは沖縄県です。
近隣の南西諸島の淡水域にも生息していますが、特に問題になっているのは沖縄県でしょう。
現地では『マダラロリカリア』や『ヨロイナマズ』と呼ばれています。
プレコは非常に長生きなサカナです。
10年ほど生き、大きな個体は最大で体長50㎝を超えるほどになります。
沖縄では大型のプレコを専門的に狙って釣る人も多いのだとか。
都市河川でも繁殖
そう考える必要もあまりないくらい、沖縄県の河川には多くのプレコが生息しています。特に多いのが、中部から南部にかけて淡水の河川です。
観光地として有名は国際通りの近くを流れる河川や、那覇市の中心市街地を流れている都市河川にも住んでいます。
探す手間もいらないくらい簡単に見つかるので、沖縄県に行った際は川を覗き込んでみてください。
黒くて長細い魚影が海底付近にたくさん見れると思います。