異常な暖冬が続く今シーズン。海藻の生育も遅れ気味で、例年通りのパターンが通用しない。それでもプラッギングによる攻略で安定した釣果がみられている。そこで今回は、プラグを用いたメバルゲームの楽しさとこれから迎えるハイシーズンに向けて、特に有効な表層攻略について紹介できたらと思う。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 大宮好騎)
初春~春の表層攻略キホン
年末年始にスポーニング(産卵行動)を終えたメバルの体力が回復しだすこれからが、春告魚とも呼ばれるメバルのハイシーズンとなる。特に2月以降は、表層付近に多種多様な大量のプランクトンがわくため、メバルも活発に表層付近で捕食行動を取り、ライズしていることもある。
さらに河口や港湾部には、ハクや稚アユ、バチ(ゴカイ類)も見られるので、思わぬ大型プラグでもヒットしてくる。フローティングタイプ(トッププラグ)などで、ベイトが漂うレンジに長時間ルアーをとどめておけるので、効率よくバイトに持ち込めることから、「意外と簡単」に釣れてしまうこともしばしば。
アタリがないとついついレンジを下げてしまいがちだが、シーバスや根魚などの外道率が上がるばかりか、メバルのいるレンジまでルアーを入れることで過剰なプレッシャーがかかってしまい、結果的にスレを加速させてしまうので、「あくまでメバルより上」を意識して攻略していただきたい。
『プラッギング』表層攻略法4選
1.タダ巻き以外のアクション
稚アユやハク、小イワシなどの遊泳力あるベイトが追われている状況下では有効なタダ巻き。しかしながら、主に表層付近のベイトを食い上げて捕食するメバルには追いつけずに、バイトしてこないこともしばしばだ。そこで潮の変化やストラクチャーの際、明暗部などでアクションをかけてその後のポーズが有効となる。
サスペンドやスローシンキングタイプで漂わせるのか、フローティングタイプで浮上させるのかを試すことで、メジャーポイントやタダ巻きアクションで釣りきった後でも魚をひねり出せるのでぜひ試していただきたい。
2.プラグの波動を使い分ける
メバル用のミノープラグといっても、サイズやボリューム、アクションさせたときの波動の強さはさまざまだ。状況によって強波動がいいときと弱波動がいいときが、メバルの場合ははっきりと分かれることが多い。そのため、アタリがないときは多種多様なプラグ、アクションを表層で試していただきたい。
3.トップウォータープラグ
どんなルアーゲームでもそうであるが、トップウォーター=高活性と思われがちだ。しかしながら他の魚に比べて視力のいいメバルにおいては、水面の銀幕効果を用いてだましやすいルアーだと私は感じている。ベイトを追ってライズしているときはもちろん、ライズはなくとも表層のミノーではバイトがあるのに乗らないときなどは試していただきたい。
またハイフロートタイプのミノーを、水面で潜らせては浮上&ポーズさせる誘いも、ポッパーやペンシルで出ないときに炸裂するのでオススメである。
4.ソリッド&マッド系カラー
クリアカラーが市販品のラインナップに多いメバル用のプラグ。クリア系は確かに高い実積を残しているのは間違いないが、満月周りの大潮や澄み潮、明るい常夜灯周辺ではこのクリア系が効かないこともよくある。そんなときは、思いきってソリッド系(ベタ塗りの白や黒)あるはマット系(つや消しクリアも可)を使ってみていただきたい。
水中が明るければ明るいほど、同じルアーでも色による差が明確に出ることがよくあるので、自信のあるプラグは2色前後持っているとあらゆるシチュエーションに対応できる。