【中部エリア2020】本流釣り初心者徹底解説 タックル・釣り方・練習方法

【中部エリア2020】本流釣り初心者徹底解説 タックル・釣り方・練習方法

秋の禁漁から約半年。待ち焦がれた川開きだ。そこで、ビギナーの諸兄に向けて本流釣りの初歩を分かりやすく書いてみた。ご一読を願いたい。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 APC・冨田真規)

アバター画像 TSURINEWS編集部

淡水の釣り 渓流釣り

本流釣りの攻略方法

狙いが定まれば次は攻略だ。がしかし、大川での釣りは難しい。川底が大きさの均一な石敷きであったり、のっぺりした砂地であったり。とうとうとした雄大な流れもまた、ビギナーの諸君には難攻不落の砦(とりで)に感じるはず。であれば、そんな場所でサオを出さず、例えば吉田川なら、明宝大橋より下流域の7m前後のサオで狙えるくらいの場所からトレーニングしてみよう。

仕掛けの流し方

向こう岸が気になっても流すのはまず足元から。長ザオは水際から離れて岸近くを釣るためのものでもある。不用意に立ち込まず、まずはその日の水量と流れをよく観察し、手前の流れから順に攻めていこう。川幅の真ん中近くまで立ち込んで、サオいっぱいに遠投している姿を見ることがあるが、これではなかなかアマゴは釣れない。どう頑張っても敵の着いている流れに素直にエサが流れてはくれないからだ。

狙う流れが定まれば、45度程度に構えたサオで余裕をもって仕掛けを送れる場所にスタンスを取ろう。アタリを感じようとイトを張るのは逆効果だ。穂先から水面までのミチイトがフワリと風をはらんで膨らんだぐらいで流れるのが理想的。時折川底を擦るオモリの感触が伝わればOKだ。

【中部エリア2020】本流釣り初心者徹底解説 タックル・釣り方・練習方法理想的な流し方(作図:週刊つりニュース中部版 編集部)

アタリとアワセ方

目印が落とし穴に落ちるようなアタリが出るならアワセも容易だが、こんなのは魚のやる気と流れの強さや深さ、時期に依存するところが大きく、実際には目印に変化があったかな?なんとなく掌(たなごころ)に生命反応が伝わったかな?くらいのアタリが多い。そのくらいで電光石火の早業を決められるのなら苦労はないが、少なくとも私には無理である。

苦もなく仕掛けを流せる流速がある早瀬なら、アタリもしっかり出ることが多いし、アマゴの反応も早い。しかし、活性の高いアマゴを狙って誰もがサオを出すこんな場所は、すでに抜かれていることも多く、意外に釣果に恵まれないことが多い。

私は大体秒速20cmから10cmくらいまでの遅めの流速を流してみることが多い。このくらいになると仕掛けのオバセ方やオモリの選択の良し悪しがつかみやすく、バランスの取れていない仕掛けではうまく流れに乗せられず底に詰まったり手前に寄ってきたりする。

【中部エリア2020】本流釣り初心者徹底解説 タックル・釣り方・練習方法こんな大イワナも(提供:週刊つりニュース中部版 APC・冨田真規)

これを回避するために、沈める目印の深さ、オモリの細かな調整、サオの寝かせ方・送り方を試してみて、流れに素直にエサを運ばせるように練習するわけだ。

練習方法

初めのうちは魚からの反応を期待せず、仕掛けが気持ち良く(という表現しか思いつかないのだが)流れていくようになるまで反復練習してみよう。それができるようになるころには、アマゴたちの目にも流したエサが留まるようになり、必ず口を使ってくれるようになる。

わずかなアタリを逃さず、瞬時に掛ける、なんて表現をよく用いられるのがアマゴ釣りだが、ゆったりとした流れの底では、びっくりするほどゆっくりとしっかりとエサをのみ込むことがよくある。これは私の経験上間違いのない事実なのである。

こうして1匹釣ったら貪欲に次の1匹を掛ける努力をしよう。出会うまでの時間を縮められるよう工夫しよう。この繰り返しこそが本流釣り上達への近道だ。

次のページで放流事業について紹介