【東海地方2020冬】船カサゴ釣りのキホン 初心者でも数釣りを狙える

【東海地方2020冬】船カサゴ釣りのキホン 初心者でも数釣りを狙える

釣り物が少なくなる厳寒期。そんな冬でも釣り人の心強い味方がカサゴだ。堤防でも十分に釣れるが、船から狙えば数も型も段違いの釣果を得ることができる。しかも食べても抜群においしいとくれば、冬限定のターゲットにしておくのは惜しいほど。今回はそんな船カサゴについて解説してみたい。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

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船釣り エサ釣り

根掛かりに注意

さてポイントに着いたら仕掛けをセットし、エサを付けるわけだが、切り身にしろ冷凍エサにしろ、必ず端にチョン掛けにすること。これは水中でクルクル回らないようにするため。エサが回ると、仕掛けを落とすときや上げるときにハリスはヨレてチリチリになってしまうからだ。オモリの重さは船長から指示があるため、必ず指示された重さを使う。

【東海地方2020冬】船カサゴ釣りのキホン 初心者でも数釣りを狙えるこの口でエサをひとのみに(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

エサを刺して開始の合図が出たら、スプールをサミングしながら底まで落とす。オモリが着底したら余分なイトフケを取り、リールのハンドルを2~3回転。基本的にカサゴは起伏のある地形を好むので、根掛かりには注意。それでも根掛かりはしてしまうので、仕掛けの予備は多めに持参するのが無難だ。

船カサゴ釣りの誘い方

アタリがなければ再度オモリを底に着け直し、再び2~3回巻き上げる。船は流れているので、イメージ的にはオモリを底から1~2m持ち上げながら、海底に次々置いていく感じだ。この操作をリールでも構わないし、サオを大きく持ち上げることでも可能。ただし、起伏がきついとサオの持ち上げだけでは、対処できず根掛かりしてしまうので、最初はリールの操作で行うのが無難だろう。

仕掛けの定位は長くても10秒まで。カサゴはそこにいれば、すぐに食ってくるからだ。アタリがなければ再び仕掛けを落とし、同じように持ち上げて探っていく。オモリが着底したと同時にアタリが出ることも多い。

アタリとアワセ方

アタリは明確に出るので、見逃すことはないはずだ。食い込ませようと待ったり送り込んだりする必要はない。根に潜られる確率が高くなるだけなので、アタリが出ればスッとサオを持ち上げるか、リールを巻くだけでいい。それでハリに掛からなければ、魚が小さいと割り切ろう。

【東海地方2020冬】船カサゴ釣りのキホン 初心者でも数釣りを狙える海面に赤い花が咲いたよう(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

食いが立てば連掛けも望めるが、最初のうちは追い食いを意識せず1匹ずつ丁寧に取り込むことを心がけよう。カサゴが釣れたら背ビレのトゲに注意。一般的に毒はないとされているが、うっかり深く刺されてしまうとその後シクシクと長時間痛みが続くこともある。メゴチばさみなどでしっかり魚をつかんでハリを外す。カサゴはいったんバケツに入れておき、腹の内容物を吐き出させる。ある程度たまったらクーラーボックスに移しておこう。

資源保護のために

カサゴに限らず根魚類は、そのポイントから抜いてしまうと、その後しばらく魚が居着かなくなる。小型しか釣れない陸っぱりのポイントを見れば分かると思うが、これは沖釣りにもあてはまる。かといって水圧の変化で腹の膨れた小型のカサゴをリリースしても、カモメのエサになるだけ。

そこで用意したいのがエア抜きだ。簡単にいえば注射バリのようなものだが、これを肛門からすっと刺し入れ浮き袋のエアを抜いてやると、カサゴは元気に海に戻っていってくれる。

また個人でバッグリミット(キープ制限)を設けるのもいいだろう。例えば「今日の持ち帰りは20匹まで」と決めておき、リミットに達したら他の釣り人の釣りを観察するのもいい。参考になることがきっとあるはずだ。また帰りの運転に備えて仮眠を取るのもありだろう。

【東海地方2020冬】船カサゴ釣りのキホン 初心者でも数釣りを狙える近縁種のウッカリカサゴは大型になる(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

カサゴの釣果グルメ

資源保護とは相反するかもしれないが、釣った魚を食べるのも釣りの楽しみの1つ。良型のカサゴなら迷わず刺し身をお勧めしたい。コリコリした食感は、マダイやヒラメにも劣らない。鍋に入るサイズなら定番の煮付けがお勧め。薄口しょう油とダシだけで、あっさり煮付ければいくらでも食べられる。タケノコや白ネギを入れればさらに風味アップ。濃い味が好みなら濃い口しょう油とみりん、砂糖で色濃く煮付けよう。ご飯もお酒も倍増間違いなしだ。

釣っても食べても最高の釣り人の味方カサゴ。キープはほどほどに、その後の食は思い切り楽しんでいただきたい。

<週刊つりニュース中部版 編集部/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース中部版』2020年2月7日号に掲載された記事を再編集したものになります。