11月23日、仕事から帰宅後、釣り具を愛車に乗せて、スズキ狙いのエビ撒き釣りへ出発。地元の筏川でまきエサに使うモエビやテナガエビを採取し、途中の高砂屋で虫エサを購入後、愛知県常滑市の大野漁港へ釣行した。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 APC・永井博文)
ケミホタルでアピール
前日まで天侯が良かったのに、なぜ今日に限って雨降りなのだろう。けれど、家内いわく「あなたは風が嫌でしょ。昨日までは強風でしたから、雨降りくらい我慢でしょ。男なら文句を言わない」と。言われればその通り。風邪をひかないように持たせてくれた熱々のお茶を飲み、しっかり具が入ったおにぎりを食べて集中しよう。
光でスズキにアピールしようとハリのすぐ上にケミホタルを取り付ける。そして魚を寄せるためにエビをまき、ハリに虫エサを垂らして第1投。虫エサに獲物がかぶりつくと、ウキが沈む前にケミホタルが面白いように走るため見ているだけでも楽しい。
アタリ出るもアナゴ
底を狙っているので、アタリがあってもアナゴばかり。よくこんな大きなハリをのみ込むものだと感心する。すしネタに使われるマアナゴとは違う顔なので、型に文句はないがリリースした。
一度車に戻り、温かいお茶で一服。気分も一新できる。安全のためにも休憩を入れよう。「寄っておいで~」とエビをまいていると、ケミホタルが横に走りウキが海中に消し込んだ。ここでアワせたが、エサが取られただけ。残念。
ハリやハリスの準備は入念に
気を取り直し、テトラのすぐ横に仕掛けを投入。もちろんよれたハリスではアタリが悪くなるので、アタリが出たら必ずハリやハリスは新品に交換すること。私は事前に「必ずハリに乗るように」と念じながらハリ先をヤスリで磨いている。
この1週間の就寝前は、ベストのポケットやバッグの中身の点検、エビブクの乾電池やリールのライン交換、忘れ物がないようにリストを作成して毎日チェックしていた。家内には「子供の遠足前よりタチが悪い」と笑顔で文句を言われていた。
ウキにアタリ出るもハリ外れ
雨がやむと、ボラがあちこちで飛び跳ねるようになってきた。これは釣れるぞ~。期待通りウキが海中に消し込んだが、アワセが早かったのか、やり取りの途中でサオが軽くなりがっかりした。
逃げた魚を悔やんでいても前に進まない。すぐにケミホタルを含めてハリスセットを交換する。
今まで堤防の真下を狙っていたので、今度は沖に投げ込み、少しずつ手前に寄せながら探ってみよう。まきエサのエビもウキの位置を考えて潮に乗せなければいけない。
1時間が経過、波消しテトラの横で手のひらサイズのカサゴが釣れるだけ。何匹もハリに乗るので暇つぶしにはいいかもしれないが、これでは虫エサがなくなってしまう。大型ならお持ち帰りだが全部リリースだ。
ついに76cmスズキとバトル開始
横を見ていて見失ったウキを探していると、堤防から落ちるほど一気にイトが引っ張られ、獲物との勝負が始まった。30年ほど前に購入したサオはミシミシと鳴き、リールからは新品のPEラインが出っぱなしの状態。それでも何とかリールのブレーキを駆使して少しずつ引き寄せ、スズキクラスをタモに収めた。
友人からは「タモ入れしてもらえば楽にゲットできるのに」と言われるが、私は自分の釣果は自分でタモに入れたい。やれることは何事も自分でやりたい主義なのだ。
15分後にも追加
15分後、同じ場所で同じアタリが出た。ウキが一気に走り、ひと呼吸する暇も与えてくれず2度目のバトルスタート。1匹獲物をゲットしているので、気楽に海中の魚と会話しながら少しずつ手前に引き寄せてくる。
今回の獲物は往生際が悪く途中からエラ洗いが激しくなったが、最後は観念したのかすんなりタモに入った。ここでちょうど虫エサがなくなり納竿した。
大野漁港の中堤防は立ち入り禁止になっている。何か理由があって禁止になっているので絶対に守ろう。大野漁港全体が釣り禁止にならないためにも。
帰宅途中、高砂屋に寄って釣果報告。大将の検寸によって76cmと判明した。今回の反省を生かし、大将から「魚拓を取っててあげるよ」と言ってもらえるようなサイズを釣るため、リベンジ計画を立てようと思う。
勤労感謝の日にふさわしく、夕食にはおいしい冷酒に負けない料理が並んだ。これぞ家内に感謝。いつもありがとう。500mlの缶ビールより大きな魚卵の煮付けは、ほっぺたが落ちるほどメチャクチャおいしかった。
<週刊つりニュース中部版 APC・永井博文/TSURINEWS編>
大野漁港
場所:愛知県常滑市大野町