釣って楽しく食べて美味しいタチウオ。船からテンヤで釣るタチウオに出会ってから、いろいろと試行錯誤を繰り返している昨今。今回はエサの加工を試すため、「締める添加材」を2種類を使って釣行してみた。
（アイキャッチ画像提供：WEBライター・大西与志夫）
TSURINEWS編集部
太丸でテンヤタチウオ釣行
釣行日は12月7日。テンヤタチウオ釣行のお世話になったのは大阪・堺の出島漁港から出船している太丸。朝の受け付けを済ませて船に乗り込むと、エサである冷凍イワシを各釣り座に置いてくれている。
朝日を見るとやる気がみなぎる（提供：WEBライター・大西与志夫）早速「添加剤」の登場
まずはそれを持参した容器に移し、軽締めのアミノリキッドを約300cc、イワシが浸る程度まで注ぐ。そしてガチ締めの旨〆ソルトをボトルの4分の1添加する。この状態で1時間半後に、ポイントへ到着する頃にはしっかり解凍されて、ちょうど良い締まり具合になるハズである。
当日のポイントは洲本沖（提供：WEBライター・大西与志夫）アミノリキッドの効能
アミノリキッドはアミノ酸配合で、ゆっくり時間をかけてエサを締めていき、光沢も出してくれるのでアピール力は抜群。水深が深く薄暗いポイントほど、その煌めき効果を発揮するように思う。エサを持参する場合は前日からアミノリキッドに長時間漬け込んでおく事で、その効果がさらに浸透するので、効力をより生かすことができる。
旨〆ソルトの特徴
旨〆ソルトは言わばガチガチに締めるアイテム。商品名通り「塩」で身の水分を抜き、さらにはアミノ酸を入れ込んでいくという優れもの。解凍されたイワシはちゃんと管理しておかないと、時間の経過とともに身崩れしてしまい使い物にならなくなる事がしばしばある。
真夏のタチウオ釣りにおいてはそれがなおさらだ。そこで、短時間でもしっかりと締める事ができる旨〆ソルトは必需品。この両者をうまく使う事で、その時のエサの状態や天候、気温といったフィールドの変化にもうまく対応できる。
イワシの硬さを調整
例えば今回を例にすると、冷凍イワシを液体のアミノリキッドに浸す事で解凍速度が速くなり、なおかつ光沢も添加できる。しかし、アミノリキッドだけでは釣り開始までには自分が思う締まり具合にならない。だから旨〆ソルトを同じ容器内に混ぜる事で理想の締まり具合になると言った感じだ。この2つの添加材の割合を変化させる事で、釣りを始める時間までに好みの締まり具合にできる。
もし、締まり過ぎた場合は、アミノリキッドのみに漬け込む事で「エサの締まりを緩める」と言った事も可能。逆に思ったよりも締まらなかった場合は、旨〆ソルトを適量入れたジップロックやポリ袋などにエサを入れて、料理で魚に片栗粉をまぶす感覚でガシャガシャと振れば、エサ全体に付着する。
これなら数10分もすれば締まり効果が得られるので、即使用可能になる。イワシだけではなくサンマやキビナゴ、貝のムキミ、生オキアミなどあらゆるエサに使えるので、ジャンルを問わず思い通りの締め加減にできるコンビアイテムだ。
締まり過ぎない程度に締める
さて当日。洲本沖のポイントでの竿出し時にはいい感じに締まったイワシをテンヤに付けてエサ巻きワイヤーで巻く。手に持った感じは表面がやや硬く、中身は生の「レアイワシ」。ワイヤーを巻きつけると、ボンレスハムのようにワイヤーが身に食い込むが崩れない。
スローな誘いに反応
水深は80～110m。底辺りから60mまでを中心に探っていくと、コンスタントにアタリはあるがなかなか乗らない。激しいアクションではタチウオの反応が鈍いので、ゆっくりな誘いの中に少しアクセントを入れる釣り方で、ポツリポツリと釣れてはくれるが変化するパターンが掴めず悪戦苦闘。
厳しい中で釣ったタチウオに笑顔が（提供：WEBライター・大西与志夫）それでもなんとか2ケタクリアでお土産は確保できた。タチウオのサイズはバラバラで指2本からメータークラスも交じる釣果。
サイズにはバラ付きが（提供：WEBライター・大西与志夫）煌めきとアミノ酸のおかげでアタリは多かったが、釣果に結び付けられなかったのは腕不足であると痛感した。シーズン終了まではまだあるので添加材とともにリベンジ釣行へ行くつもりだ。
＜大西与志夫／TSURINEWS・WEBライター＞
