自宅で作る自家製『鰹節』の作り方 実は世界で一番硬い食べ物だった?

自宅で作る自家製『鰹節』の作り方 実は世界で一番硬い食べ物だった?

出汁の決め手といえば「鰹節(かつおぶし)」。今は削られたものが売られているので、節そのものを見たことない人もいるのでは?今回は、自宅で簡単に鰹節を作る方法を調べてみました。ちょっと時間が掛かる根気がいる作業ですが、ぜひトライしてみて下さい。

(アイキャッチ画像提供:PhotoAC)

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鰹節の作り方

ではいよいよ、自宅で鰹節を作る方法について解説していきます。今回つくる鰹節は、カビを用意するのが難しく、自然にカビを繁殖させるのも衛生的に心配なため、「荒節」の作り方について紹介します。

頑張れば1週間程度完成することができます。また用意するものも多くはないので、ぜひチャレンジしてみて下さい。

【用意するもの】

・マガツオ(刺し身用が望ましい):半身
・スモークチップ(サクラ、ナラ等):およそ100g程度
・蓋ができるフライパン:100円ショップに売っているような安価なものでOK
・丸型の金網:フライパン直径より2㎝くらい小さいもの

自宅で作る自家製『鰹節』の作り方 実は世界で一番硬い食べ物だった?身がパンパンの鰹(出典:PhotoAC)

手順

1.下処理

スーパーで販売されているカツオの半身を成型していきます。

お腹の身の厚さが薄い部分は除去し、筒状、棒状になるように形を整えます。

2.煮蒸(しゃじく)

次に、カツオの身を鰹節に変えて行く工程に入ります。

まずカツオの身をじっくり茹でます。茹で方は、フライパンの底に網を敷き、その上にカツオの身を置きます。

これは茹でている最中に身が踊って荷崩れさせないためと、取り出す際に網ごと持ち上げて荷崩れさせないためです。身がしっかり沈むまで水を入れ、まずは強火で加熱、その後ぼこぼこと沸騰する前に火を中火に調整しましょう。

この煮蒸の目的は主に2つで、一つ目は殺菌、二つ目が身の脂の除去です。約1時間ほど煮たら、網ごと取り出し、すぐに冷水につけて冷やします。

3.骨抜き

刺身用の半身が用意できていれば、骨抜きの必要はないと思いますが、一匹丸ごと購入して作ろうとする場合は、骨抜きの処理が必要になります。

この後の焙乾(ばいかん)をすることで、カツオの身は水分が抜けてどんどん小さくなっていきますが、この時、骨が残っていると形が崩れてしまいます。

骨が残っている場合は毛抜きであらかじめ取っておく方が良いでしょう。

4.焙乾(ばいかん)

いよいよ身から水分を飛ばし、旨味を凝縮させる焙乾の工程に入ります。今回は、フライパンで燻製を作る作業と同じ方法を取ります。

まず、フライパンの底に焦げ付き防止のためのアルミホイルを敷き、その上にチップを置きます。

金網を置き、その上にカツオの身を置きます。密閉ができるように蓋をし、火をつけます。

チップから煙が出るまでは、強火で加熱。その後、煙が出てきたら中~弱火にし、3時間くらい燻製しましょう。チップを一度に乗せられない場合は、数回に分けてチップを追加しても大丈夫です。しかし身の温度が下がらないようになるべく素早く行うようにしてください。

燻製が終わったら、キッチンペーパーに包み、その上にラップをして冷蔵庫へ。そうすることで、カツオの内部の水分が乾燥した表面に移動し、均等に水分を抜いていくことが出来ます。

5.焙乾を繰り返す×7日

焙乾の作業を7日間繰り返していきます。

本来だと2週間から3週間程度この作業を繰り返しますが、7日間でもかなりカチカチに硬くなります。

7日経つ頃には大きさは元の四分の一ぐらいまで小さくなり、味や風味を凝縮させることができます。

これより先は好みによって、どれくらいまで焙乾させるか変わってきます。より硬くしたい場合は、さらに日数をかけて焙乾していくといいでしょう。

これで荒節の完成です。

6.仕上げ

焙乾させると表面はタールで真っ黒になってしまいます。このタールの部分をナイフや包丁で削ると下からきれいな鰹節(裸節)が出てきます。

使うときは

やっと完成しても、鰹節削り器やカンナが無いと、せっかくの鰹節を食べることができません。

そんな時は、ピーラーやスライサーを代用すると、細かく削ることができます。非常に硬いので、勢い余って指を切ったり、ケガだけはしなように注意しましょう。

自宅で作る自家製『鰹節』の作り方 実は世界で一番硬い食べ物だった?一家に一台、鰹節削り器(出典:PhotoAC)

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