アクアリウムと言う言葉はすでに日本でも浸透して久しいが、最近では魚だけではなく植物を含めた生き物一般、またはそれにとどまらないアクアリウムも注目を集めている。今回はそんな楽しいアクアリウムを紹介したい。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・松村計吾)
コケリウム
このテラリウムをさらに細分化して、流行しているものの一つにコケがある。コケを水槽に入れて育てるのだが、「コケリウム」などと呼ばれて、最近ではホームセンターのペットショップなどでもセットが売られている。
コケの場合、比較的日陰で湿気の多い場所に生えている種類が多いため、小さな水槽で湿度を常に保つように育てるのだが、しっかりと育ち始めると日が経つにつれて風格が出てくると言う人も多い。
小さな森を再現?
また、入手できるコケの種類も多くなってきた事で、いろいろなコケを水槽内で組み合わせて、自分だけの小さな世界を作る事ができる。よく見るのは、ミニチュアの構造物(家や石、動物)などを置く事で、森など田舎の景色を小さく再現しているもの。これは作り手のイメージや思い入れが強く出るので面白い。
アクアリウムロックとは
さてここまでは魚、動物、植物など生きているものが主役となるのが共通だが、水槽での楽しみ方はそれにとどまらなかった。先日、ペットショップに立ち寄った時に、水槽に石が並んでいるのを見つけた。
てっきりその中にはトカゲなどの生物がいるのかと思いきや、水槽内は砂と石のみである。そして、石の種類がけっこうあって、並べ方などから、オーストラリアのエアーズロックを再現してみたり、雄大な岩の景勝地をイメージしたりと、こちらもアクアリウムに負けず劣らずの作者の思い入れが感じられた。
天然の石が主役
実はこれ、すべて天然石で入手方法は自分で拾ってきたり、専門のショップで購入したりと様々だが、その石ごとに色合いや質感が違う。もちろん、基本的に全てが天然の石なので、水槽の中に雄大な自然を再現する手伝いになる。
種類としては気孔石(きこうせき)、紅木化石(こうぼっかせき)、石斧石(せきふせき)、青華石(せいかせき)、紫光石(しこうせき)、紗紅石(さこうせき)、黒光石(こっこうせき)、貝堆石(ばいたいせき)などなど、非常に多いのだが、漢字を見つつその石を見ると「あ~なるほど」と言った妙な納得感があった。
もちろん、石を飾るだけではなく、同時に生き物を入れて飼育もできる。岩場に生息するような生き物にはピッタリの景観だ。ほかにも水が入ったアクアリウムの中に入れ込んでも、もちろんOKだ。
水中、陸上、水陸、コケ、そして石まで、水槽での楽しみ方はまだまだ無限に広がっていくだろう。自宅の中で、小さな水槽の中で自分がイメージし、欲していた景観が再現される喜びは小さくとも年齢を問わず、人に癒しを与えてくれる。
<松村計吾/TSURINEWS関西編集部>