今季、チヌが絶好調に釣れているのが三重・的矢湾の三ケ所のカセだ。釣れるチヌのサイズも秋にしてはよく25~30cmを中心に、40cm超も飛び出している。そんな的矢湾へ足繁く通い、3ケタ釣果をたたき出す事もたびたびある名手・加藤哲朗さんに同行して秋の数釣りノウハウを取材した。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・松村計吾)
数釣りの極意その4
ラストは「タナ」について解説しよう。
狙うタナについて
釣り方での特徴としては、アタリが遠のけばかなり中層を意識するのが加藤流だ。しっかりとダンゴ成分の場所にさしエサを止めるのはもちろんだが、そこでアタリがなければ、この日もかなり中層へ誘い上げてタナを探るシーンがあった。
中層は重要なタナだ
加藤さんいわく「完全に数釣りを意識している時は、中層でのチヌも視野に入れます。特に秋の数釣りシーズンには、チヌが少し浮いている事が多いので、それを狙わない手はないですよね」。とにかく底、中層とダンゴで集めたチヌをとことん効率よく釣っていくのに徹した釣りなのである。
一時は1投1尾ペース
ちなみにこの日は午後からの釣りで、ダンゴを入れるごとにチヌの活性が上がり、25cm前後を主体に1投1尾のペース。食いが渋くなれば中層を攻めたり、少し流し込んでチヌの居場所を探す。
そして、さしエサとアンコにする素材のローテーションなどを頻繁に行う事で、再びパターンをつかむのを繰り返し、3時間ほどで30尾以上のチヌを仕留めただろうか。それも解説をしながらなので、かなり凄いピッチだった。
加藤さんが数釣りの名手と言われるゆえん、そして、秋のシーズンには何度も3ケタ釣果をたたき出している理由の一部を垣間見たような気がする。
<松村計吾/TSURINEWS関西編集部>