沖釣りが生活の一部になっているひとこそ、船上飯に気を使いましょう。食事を見直せば、船上での疲労やケガだけでなく、睡眠リズムや肥満対策にも繋がります。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・近藤惣一郎)
Dr.近藤惣一郎の場合
僕の元気と若さの秘訣それは20年毎日食べてるトマト!
低GI食品
糖が上昇しにくい低GI食品を特に食事の初めに意識して食べることで、同じカロリーを摂っても体脂肪が貯まり難くなります。高GI食品は、脂肪を貯め込むだけでなく体内のたんぱく質、主にコラーゲンと結びつき老化を引き起こしやすくなります。
低GI食品を意識して摂ることはダイエットとアンチエイジングに効果的言えます。釣行時、十穀米のおにぎりやライ麦・全粒粉パンでサンドイッチを作って持参するとヘルシー!
とある日の釣行に持参した食べ物
タンパク質を摂れる「サラダチキン」や「大豆バー」(大豆は糖や脂肪の代謝に関わるビタミンB1B2を含んでいるのでダイエットにぴったり)お菓子感覚の「ドライフルーツ」からはビタミンと食物繊維を。チョコレートも砂糖・ミルクを控えたカカオ含有量の多いビターなら健康的です。
ゆで卵はタンパク質とビタミンB群を含み、体温を効果的に上げるので、冬期には特にお勧めです。
野菜やビタミンの摂取も重要
健康な身体作りには、野菜を摂ることは欠かせません。それは単に、野菜はカロリーが低く、沢山食べても太らないという意味ではありません。
野菜には食物繊維(腸の蠕動運動を高め、穀物と一緒に摂る際、血糖値の上昇を抑えます)と多種のビタミン・ミネラル、老化や癌を予防する抗酸化物質が含まれているからです。
ただ、生野菜は消化されにくく、釣行時無理に食べることは船酔いの原因にもなります。船に持ち込むなら野菜入サンドイッチやパスタ、野菜ジュースや食物繊維入り飲料、栄養ゼリー(ビタミン、ミネラル)が携帯性にも優れます。積極的に採り入れましょう。
抗酸化の作用にも期待
私たちは呼吸することで酸素をとり入れ、カラダの栄養素と一緒にエネルギーを作り出しています。しかし、過剰な酸素が喫煙や栄養不足・ストレス・紫外線・食品添加物などにより「活性酸素」に変化し、代謝を落とすだけでなく血管や細胞を傷つけてカラダの内側から老化を進めます。
また高血圧や成人病、癌をも引き起こします。代謝が悪いと食事で摂取したカロリーをエネルギーとして使いきれず、肥満にもなります。この活性酸素を撃退するのが、抗酸化物質。現代社会では、とくに抗酸化作用のある栄養素が必要です。野菜には、活性酸素の害を抑制する抗酸化物質が含まれているのです。
ビタミンB群の重要性
ビタミンB群は小腸から吸収され様々な物質代謝に関わり、細胞にエネルギーを供給するために働きます。エネルギー源となるものは糖質(ブドウ糖)、脂質(脂肪酸)、たんぱく質(アミノ酸)ですが、日本人は米を主食としており、エネルギー源としての糖質は重要です。
米の精米技術が進むとともに、ビタミンB1を含む胚芽や米ぬかが除かれ、ビタミンB1不足が問題視されるようになりました。ビタミンB1が欠乏すると疲労しやすくなります。また脳は糖質以外のものをエネルギー源にすることができません。
つまり、頭を使う時は糖質が必要になり、糖質をエネルギーに換える働きをするビタミンB1も必要になります。ビタミンB1が脳の働きの維持に重要な役割を果たすというわけです。
ビタミンB2は、糖質・タンパク質、特に脂質を燃焼してエネルギーにする際重要で、不足すると、太りやすくなります。また口内炎や口角炎、舌炎ができやすくなります。目の充血、肌荒れ、毛髪の傷みも起こします。10代の成長期の人や、運動したり肉体労働をしてエネルギーをたくさん使う人に、ビタミンB2は特に重要です。
タックルを手持ちに行う沖釣りはそれ自体がスポーツ。スポーツだからこそ、より身体に良いものにするために、釣行時の食事のこと是非考えて下さい!
<近藤惣一郎/TSURINEWS・WEBライター>