Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック:意識高い系船上メシとは?

Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック:意識高い系船上メシとは?

沖釣りが生活の一部になっているひとこそ、船上飯に気を使いましょう。食事を見直せば、船上での疲労やケガだけでなく、睡眠リズムや肥満対策にも繋がります。

(アイキャッチ画像提供:WEBライター・近藤惣一郎)

近藤 惣一郎
近藤 惣一郎

医学博士・京大卒。SOグレイスクリニック院長。脳外科・美容外科専門医。DAIWA沖釣りフィールドスタッフ。ロンリー侍ドクターとして各種メディアで活躍中。

    ×閉じる

    その他 お役立ち

    沖釣りで心身共に健康に

    年に数回釣行の人ならまだしも、毎週釣りに出かけ沖釣りが生活の一部になっている私のような人は、沖釣りにどのような志(こころざし)を持って臨んでいるかで、身体の状態は勿論、日常生活、ひいては人生そのものが変わってくるといっても過言ではないと私は考えます。

    Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック:意識高い系船上メシとは?サカナとの真剣勝負(アイキャッチ画像提供:WEBライター・近藤惣一郎)

    つまり沖釣りは考え方と行動一つで、心身を健康にすることも出来れば、逆に、疲労を貯めたり、ケガをしたり、関節痛や腰痛の引き金になったり、睡眠リズムや食生活を乱し肥満の原因にもなり得るのです。

    「沖釣りってこんなに身体に良いものなんだ!沖釣りしてる人はこんなに健康なんだ!」と、アングラーの皆さん一人一人が胸を張れるようになって欲しいのです。

    釣行日も健康への意識を怠るべからず

    今は何処にでもコンビニがあり、いつでも“美味しいもの”が、好きなだけ手に入ります。年に数回だけ釣りをする人であれば、遠足やピクニック気分で食べたいものを食べたいだけバッグやクーラーに詰め込んで船に乗ってもいいでしょう。

    しかし、毎週釣りを行う人が、そんな心構えで釣りを行い続ければ、身体にとって良いはずはありません。中年以降になれば代謝も落ち、過食していなくても若い頃より、食べたものが脂肪として身体に付きやすくなっています。

    最近のダイエットブームで一般の方の日常の健康的な食事に対する知識、意識がかなり向上してきました。せっかく日常の食生活が健康志向になっているのに、釣りの時の食事にその志がなかったら、日頃の努力も台無しになりかねません。

    釣行回数が多い人ほど、釣り前後を含め、釣行時どのような食事を摂るべきかを栄養学的な知識を持ち、しっかり考え実践して欲しいのです。

    週に一度の釣行日の食事を習慣的に、普段不足しがちな野菜を意識的にとったり、炭水化物を抑える「健康を意識した一日」に出来れば、釣りがより身体によいものになるはずです。

    食べ物は『GI』値に注目すべし

    乗り合い船で、周囲の皆さんの食べ物の内容や量を観察すると、おにぎりやパンといった炭水化物の割合が多く、沖釣りの運動量と照らし合わせるとエネルギー摂取量も多いことに気がつきます。なかには、四六時中、ずっと何かを食べながら釣り続けている人もいます。

    Gl食品が太るもと

    早食いや過食など急に血糖値が上がる食事をすると、すい臓からインスリンというホルモンが多量に分泌されます。インスリンは脳や筋肉にエネルギー源としての糖を運ぶ役割をしますが、血糖が高くなると過剰な糖を脂肪細胞に運び脂肪に変化させてしまいます。

    脂っぽいものや高カロリー食品が一概に太るわけではなく血糖値を上げやすいものを多量に摂ることが肥満につながります。Gl(Glycemic Index)はグリセミック・インデックスの略で、食後血糖値の上昇度を示す指標です。一般的に高Gl=血糖値を上げやすい食べ物は、すぐエネルギーになる白米やパン、めん類、お菓子などの炭水化物=糖質です。

    コンビニなどで最も売られている食べ物で、皆さんも釣行時お世話になっているはずです。現代ダイエットの主流は炭水化物を減らすこと(糖質制限)です。各食品の裏に記載されている食品表示を参考に、各食材のGIを知り、日常は勿論、釣り前後、船上での健康的な食生活に是非活かしてください。

    「食べないと元気が出ないし疲れるし、船酔いになる」と暗示にかかっている方もおられますが、釣種によって多少の違いはあれ、沖釣りでの運動量、エネルギー消費量は、他のスポーツに比べれば高いものではありません。

    買いすぎた食べ物を廃棄することは勿論よくありませんが、無理に食べることは身体に良くありません。

    船上Gl食品プチ断食

    大切なことは、無考慮に沢山食べ物を買い込むのではなく、その日の釣行がお昼前までにあがるのか、お昼を過ぎるのか、前日の食事内容と量、そして寒さや暑さ、発汗量、自分の身体のコンデション(疲れているとか風邪気味だとか、風邪の治りかけなど)などを考慮して、最適な量と質の食べ物・飲物を持ち込むことです。

    日常生活で、ご飯や麺類など、どうしても炭水化物・高GI食の摂取が多い方は、是非沖釣りを絶好の「ダイエットのチャンス」にしてください。つまり意識的に炭水化物である菓子パンやおにぎりを減らし、その替わりに季節のフルーツや大豆・玄米のスナック、野菜スティックやサラダ、十穀米のおにぎりなど積極的に採り入れましょう。

    意志が弱い人でも、船上なら、自分で食べ物を持参しない限り、手を伸ばしたところに食べ物がない環境です。時に、気候の良い時期を選んで「今日の釣りでは飲物だけで過ごそう!」と、飲物だけを持参して、プチ断食をするのも一つです。

    船上での飲み物

    なお、近年熱中症対策の影響で一般の方の水分と電解質補給に対する意識は向上してきました。ただ市販飲料には、水分以外に糖分、ビタミン、ミネラル、アミノ酸など含有成分が製品ごとに違います。それを理解して最適なものを選ぶ必要があります。

    船酔い時に健康ドリンクを

    たとえば、冬期のように発汗量も少なく、また十分な食べ物を摂っている釣行時なら糖分やミネラルが含まれる健康ドリンクを飲む必要はなく、水やお茶でいいのです。ただ、船酔いすると食べ物が食べられなくなることもありますから、心配であれば、糖分や塩分、ミネラルを適度に含んだ健康飲料も持参して下さい

    自分が飲まないにしても同乗者で船酔いになってしまった人に分け与えることもできます。逆に食べ物をあまり持ち込まない釣行時には、糖分、ミネラルを含んだ健康飲料が最適ですし、発汗の多い夏期などは必需品です。

    飲料の量は、半日釣行なら500mlのペットボトル1本(夏期なら2本)半日を超えるなら1本追加が目安です。しかし、季節を問わず、これにお水かお茶、健康飲料を予備に1本持参すると安心です。

    甘いジュースは肥満の原因

    甘いジュース類は毎回癖になると釣り自体が肥満の元になってしまいます。脂肪燃焼や血糖値を抑える効果をもった飲料が市販されています。健康を意識して釣行時に、積極的に採り入れる姿勢に私は賛成です。

    次のページでDr.近藤の健康の秘訣を紹介!

    新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言は全国で解除されましたが、外出する際には各自治体の最新情報を確認するなど引き続き感染拡大防止に努めてください。一日も早く、全ての釣り場・船宿に釣り人の笑顔が戻ってくることを、心からお祈りしています。