これから秋を迎えて朝夕の涼しさを感じ始めると、投げ釣り師はカレイの状況が気になり始める。北陸のカレイ釣り聖地でもある『能登島』のポイントを紹介しよう。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 APC・長谷川靖之)
能登島はカレイの聖地
石川県の七尾湾にぽっかり浮かぶ能登島は、能登島大橋とツインブリッジの2本の橋でつながっており、和倉温泉でにぎやかな七尾市街とは、全く違ったのんびりとした雰囲気だ。
この能登島が実はカレイの聖地だと知れ渡り、関西や中部から投げ釣り師が押し寄せたのが数10年前。一時のフィーバーはすでに過ぎ去ったが、ザブトンガレイに執念を燃やす熱心な投げ釣り師の間では、依然聖地としての地位を確立している。
そのシーズンは10月ごろからチラホラとカレイの便りが聞こえ始め、11月になると本格的なシーズンに入る。そこで今回は能登島の中で2カ所のカレイポイントを紹介したい。
無関:立ヶ鼻先端部
先ず1つ目のポイント、立ヶ鼻先端部について紹介する。
ポイントへのアクセス
無関の集落に車を止めてから、立ケ鼻に向かって護岸沿いを10分ほど歩くので、キャリーなどがあると便利だ。腰の高さくらいの釣りやすい護岸が約100m続くが、その一帯全てがポイントになる。
海底の状況
手前20mは海草が群生しており、その先から急激に水深が増す。70m先で水深は約10mで砂底。小さなシモリが点在しているが、根掛かりはほとんどなく非常に釣りやすいポイントだ。
期待できる釣果
このポイントで釣れるカレイはイシガレイが中心で、時々マコガレイが釣れる。特にイシガレイは45cm以上のザブトンクラスが期待できる。マコガレイは30cm前後が中心となる。今年このポイントに釣行した時は、30~40cmのイシガレイが4匹と、35cmのマコガレイが2匹釣れた。
釣り方
午前中に全く魚の気配がなかったのに、昼を過ぎて突然食い気のスイッチが入るときがある。どうしても我慢できずに釣り場を移動したくなる。移動してうまくいく場合もあるが、失敗するケースの方が多いので、我慢して夕方までじっくり粘ることが大切だ。
エサは高価なイワムシはあまり必要なく、アオイソメだけでOK。5匹以上を房掛けにして使うので、やや多めに準備しておきたい。
大型のカレイほど抜き上げ時にスッポ抜けしやすい。ハリはスッポ抜けを防ぐために、私はカレイバリ16号を使う。また手前の海草帯に突っ込まれないよう、できるだけ高速で巻き上げる必要があるので、浮き上がりがいいタイプのテンビンを使う方がいいだろう。
立ヶ鼻
閨:ねやフィッシングパーク
次に2つ目のポイントのねやフィッシングパークについて紹介する。
ポイントへのアクセス
鴫島入江の真ん中にねやフィッシングパークがあり、その前の桟橋が釣り場となる。足場も良く家族連れにはうってつけだが、先端は1組しか入れないので、先客がいる場合は他の釣り場に回らなければならない。
海底の状況
ここは桟橋のおかげで陸地から少し先に出ているので、海草帯を気にせず釣りやすい。底は完全な砂地で泥が混じる。水深は7~8mで根掛かりもなくて釣りやすい。
期待できる釣果
このポイントはイシガレイが中心だが、能登島の他の釣り場に比べてマコガレイが交じる割合が高いように感じる。どちらかといえば数釣りのポイントで、45cmを超えるザブトンクラスは私はここでは釣ったことがない。
釣り方
桟橋の先端からは広範囲にポイントを狙うことができる。カレイは海底一帯にまんべんなく生息しているのではなく、海底のくぼみやシモリの付近に群れで生息している。
最初はサオ数を増やして広範囲に投入して、まずはカレイの居場所を見つけることが重要だ。1匹釣れた周辺には必ずカレイがいるので、その後はサオ数を絞って釣れた付近を集中的に狙う。
無関・立ヶ鼻先端部
<週刊つりニュース中部版 APC・長谷川靖之/TSURINEWS編>