好釣果が出ていたタチウオは、相かわらず型のいいタチウオがよく釣れいる模様だ。9月10日、連日好釣果をたたき出している泉佐野・北中通港出船の大型乗合船・夢丸に乗った。この日はエサ持ちのいいサンマエサがはまり、127cmを頭に21匹と、満足の釣行となった。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・大西満)
夢丸で大阪湾テンヤタチウオ釣行
午前4時に受け付け。4時40分に出港し、なぎの海を滑るように走って神戸沖のポイントを目指す。
大阪湾のタチウオポイントは、おおむね神戸沖、泉南沖と言われるが、実際にはその中でも細かく分かれるようで、その日によって釣れるタチウオのサイズ、数、さらに潮によって二枚潮など流れがややこしかったり、いろいろあるようだ。だから釣果は、その日の釣り場を決める「船長の腕次第」ということになる。その点で夢丸はシーズン中ずっとタチウオ一筋で出船している船だから、安心して出かけられるのがありがたい。
ベイト反応狙って釣り開始
午前6時過ぎにポイントに到着。「水深62m。50m付近に反応あります」のアナウンスで釣り開始。40号のタチウオテンヤに冷凍イワシを縛り付けて下ろした。
タチウオは魚探には映りにくいらしいから、反応はタチウオのエサとなるベイトだが、そのタナにそれを捕食するタチウオが居るはずで、釣る目安になる。
早々に船中連発!
潮は素直なようで、アナウンス通りの62mでテンヤが着底。3m速巻きしてから、レベル3の微速巻きをしながら1mごとに軽くシャクリを入れる。するとすぐ、コツンッと軽く突き上げるアタリが出る。即座にアワセを入れるとドンッと掛かった。 先調子のサオだから、小さい動きで掛けられる、レスポンスの早さがうれしい。
レベル18の中速巻きで取り込むと、時には穂先が水面に突き刺さるような強い引きもあって、水面に1m近い銀太刀が現れた。リーダーを持って取り込む。指4本級。目測1m強か。
今が時合いなのか、隣りの人も、その向こうもサオを曲げている。
サンマエサにチェンジ
タチウオの活性が高いようだから、エサをサンマにかえる。装着にはイワシより少し手間がかかるが、2匹、3匹と釣っても身崩れがしにくくそのまま使えるから、事前に両方のテンヤを準備しておいたのだ。
今度は55mから釣り始めて、やはりレベル3の微速巻き。小刻みに誘いを掛けると、誘いのすぐあとにコツン、グイッとはっきりしたアタリが出て同型のタチウオが釣れる。
時には穂先をグイッと引き込むアタリを空振りしたり、掛けアワせて良型を水面まで浮かせたのにハリが外れて…など、いろいろドジもありながらも次々とタチウオが釣れて「こんなこともあるんや」とうれしい時間が続いた。
127㎝ドラゴンもゲット!
少し潮がややこしくなったのか、細かいアタリが分かりにくくなったとき、穂先にもやもやとした感じが出た。「アタリかな?」少し待ってもそれが続いたから、アタリと決めて大きくアワせるとドーンッ。
潮がややこしくてイトふけが出ているときには強く、大きくアワせないと応えないことがあるから、それを意識しての大アワセだったが、穂先が宙で止まって動かない。えっ、根掛かりかと思いつつ電動リールの巻き上げスイッチをオン。
穂先に強い力が伝わり、水面に突き刺さる引きがきた。リールの巻き上げが利かない。思わず腰を落としてサオの角度を保つと、ギャーンッとリールが唸って巻き上げが始まった。途中、何度もサオをのされるような引きがきたが、何とかこらえて巻き上げる。こんな暴力的な引きはタチウオでは初めてのことだった。
やがて、とてつもなく大きく長いタチウオが水面に出て、中乗りさんのアシストを得て取り込んだのは幅の広い、大きいタチウオだった。メジャーを当てると127cm。その顔はまさにドラゴン!だ。
時合いが過ぎてもポツポツ
太陽が真上にくると暑くなってきた。時々、そよと吹く風が頬に心地いい。首に巻いたバンダナをクーラーの氷水でぬらし、首に当てて冷やした。まさに真夏並み暑さだ。
潮の流れのせいか、時合いが過ぎたのか、アタリが遠のき、沈黙の時間が続く。それでも、船長がアナウンスで知らせてくれるタナで誘いを掛けていると、時々はアタリが出てタチウオが釣れた。しかし、指3本級のやや小型も交じることもあった。
12時前に沖上がりで、私の釣果はタチウオ21匹(85~127cm)だったが、船中のトップは42匹だったほか、34匹、32匹と皆さんがたくさん釣られていた。
夢丸の乗り合い料金は一人7000円(氷、イワシ2パック付き。女性は6000円)。サンマ1パック500円。電動リール付き貸しザオと簡易クーラー付きの手ぶらパックは9000円(女性8000円)もある。無料駐車場あり。船には電動リール用電源、サオ受け(チビラーク。サポートは持参)、座席横に水槽常備。
<大西満 /TSURINEWS・WEBライター>
夢丸