盆を過ぎると、猛暑のなかでもわずかながら秋の気配を感じることができる。そろそろ夏休みも終盤にさしかかると、ハゼの季節が到来だ。今回は簡単にハゼの釣り方と、釣った後のお楽しみである料理を紹介したい。
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釣りの後の楽しみ
さて、比較的イージーに釣果にありつけるハゼだが、その食味も最高ランクに位置する。ここではハゼの料理を紹介したい。
ハゼの場合は魚自体が小さいため、万能包丁でもいいが小出刃の方が使いやすい。釣ってきたハゼをまずボウルに移し、粗塩をまぶしてもみ洗いし、ヌメリを取る。その後、ウロコと頭を落とし、ハラワタを出して下ごしらえは完了だ。
定番の天ぷら
ハゼ料理の定番中の定番といっていいだろう。できれば腹側から包丁を入れ、背中側まで入れて切り離さず、中骨をすき取って「開き」の状態にするのがベスト。ただ数が多くて面倒であれば、3枚下ろしでもいいし、骨が気にならないならそのままでもいい。
天ぷら粉を水でといてハゼをくぐらせ、180度の油で色がつくまで揚げる。絶対のお勧めは揚げたてを食べること。ほくほくの身がたまらない。
また天ぷら粉ではなく、小麦粉や片栗粉などをまぶして揚げると、唐揚げになる。骨が気になる人は二度揚げするといいだろう。
これは好みによるが、天ぷらには天つゆか塩、唐揚げは塩かマヨネーズをかける。
ちょっとひと手間で中華風あんかけ
唐揚げしたハゼに中華風のあんをかけると、また違った風味が楽しめる。フライパンで玉ねぎ、にんじん、ピーマンなど好みの野菜を炒め、火が通ったら野菜が浸るぐらいの水を入れる。
そこへ中華スープの素を入れ、塩コショウ、しょう油で味つけしたら香り付けにごま油を少量。さらに水溶き片栗粉を入れ、とろみが出たら揚げたハゼにかける。衣がしんなりしたハゼは、揚げたてとはまた違った食感を楽しめる。
焼き干し
これは関西に古くから伝わる風習で、秋に釣ったハゼを焼き干しにし、それを正月のお雑煮のダシに使うといったもの。下ごしらえしたハゼを素焼きにし、干物カゴに入れて数日間干す。焼き加減は少し焦げ目がつくぐらいが目安だ。表面がカリカリになるまで干せば完成。
これで取ったダシは風味豊かで、どんな料理にも使える。長期保存する場合は冷凍庫に入れておこう。
お盆を過ぎても暑さには注意
お盆をすぎても、日中はまだまだ酷暑が続く。飲料と氷は十分に用意しておこう。ハゼ釣りだからと小さなクーラーではなく、できれば20L以上のクーラーを用意しておくと便利だ。魚の保管だけでなく、飲料も冷やしておけるし。濡れタオルなど氷に当てておくと、熱中症になったときに役立つ。
また帽子はキャップタイプより、麦わら帽子などツバの大きめのものがお勧め。もちろんライフジャケットの着用は必須だ。
<週刊つりニュース中部版 編集部/TSURINEWS編>