鳴門のガシラは夏がいい
ガシラは一年中釣れる魚だが、専門に行くのは夏から秋にかけてが多い。それも活発に行動する夜間が狙い目で、簡単に釣れるうえ食べておいしく、ダイレクトなアタりを堪能させてくれるのも魅力の魚種!
なぜ夏から秋かと言うと、ガシラはストラクチャーに付く習性で、岩礁帯、海藻などがある所が狙い場所となる。岩礁は仕方がないが海藻はとても釣りづらい。ワカメで有名な鳴門海峡。いたる所にワカメは自生しているが、水温が上がるにつれ枯れてなくなるのがこの季節なので、夏からがいいのだ!
また、ガシラはボトムを中心に生息している魚なので、ダイレクトに海底を攻めなければ釣果は望めない。それを阻むのは鳴門の激流。川のように流れる海峡では、潮止まり前後、それも数十分しか釣りにならない。この激流に守られてガシラはスレにくく、簡単にアタックしてくる!
オススメのタックル
こういう場所なのでタックルも視点をかえてチョイスしなければダメだ。まずはロッド。ティップは軟らかく、ベリーはしっかりとした物。長さもストラクチャーから引き離す長さが有利だ。
ラインは水流の抵抗が少ないマイクロゲームPE 0.2~0.3号にリーダーは磯フロロ1.5号を使用。ラインを太くすると流れに負けて底取りがしにくく、釣り時間が少なくなる!
オススメのリグ
このタックルにジグヘッド、ダウンショットで狙う(この釣行では数釣りが目当だったので、ダウンショットを使った)。シンカーは14~30gまで使う!この重さに耐えるロッドがカギになる。
そして、シンカーも一工夫。シンカーが沈みやすく、かつ根掛かりしにくいように自作している。
ワームはグロー系のアジネクトンを主流に使うので、フックはチンタメバルの7~7.5号。根掛かりがひどい時はワームからハリ先の出が少ない6号にする。
枝ハリスは磯フロロ1号を基本に、流れが緩いと本線に絡まないぐらいの張りがある太さに、速いと細くしている。長さも3~6cmと潮流によりかえる。
潮止まりまではメバル狙い
釣行当日は大潮後の中潮3日目。釣り場には22時着。満ち潮でまあまあの流れがあり、底取りは難しい!? 潮止まり待ちでスプリットショット&バランサーヘッドの0.2gにワームのドロメシャッドでメバルでもと釣り開始!
道路の水銀灯の明かりが照らす水面にはライズはなく、魚影も見えない。潮は右から左へと流れ、釣り座の前では反転ができている。流れの強弱で、着水地点が同じでも右に流されたり左に流されたりする。
魚も住み分けしているのか、右に流れる場所ではシーバス、左に流れる場所ではメバルがヒットする。どちらにも居るのがフグ。な~んも触る感じがないのにテールがなくなる!
流れが緩めばダウンショットの出番
何十匹かのメバル、シーバス、フグと引き抜いては小さいのでリリースしていくうちに、流れも緩やかに…。「もういけるかな?」とダウンショットリグに変更し20gのシンカーでボトムへ。
チョンと浮かすと流れに押され横に…。その浮かした瞬間にリールは一巻き。ロッドは立てて、ティップのみを少し戻すだけの誘いを入れる。これだけで居れば飛びついてくる感じでヒットする!
シンカーの重さは流れに負けず止まるのがベスト。重すぎず軽すぎずを意識する!
そして、このリグのキモはシンカーから枝スまでの距離。遠投する場合は1mぐらい離し、近くに寄ってくるごとにボトムを意識してロッドを下げていく(メバルがターゲットの場合はロッドを立てたままに)。また、近場を狙う場合はシンカーから10~20㎝ぐらいで、ロッド角度は立てたほうがいい。
この日はまだ海藻が残っていて海藻に入られラインブレイクが何度かあった。これがなくなればさらに釣りやすくなるだろう。
<賀川正志/TSURINEWS・WEBライター>
小鳴門海峡