夏の風物詩として、各地で一大ムーブメントを巻き起こしているスイミングで狙うハタゲーム。ハタなどの根魚狙いは新時代に突入し、この釣りは「泳がせる」がキーワード。ルアーを積極的に追いかける捕食意欲が高い、アグレッシブなターゲットを狙い撃つ。今回はそんなワクワクが止まらないアクティブなルアーゲームをナビゲートしよう。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版編集部)
底を取る
高活性なターゲットを手返しよく広範囲に探っていくことが釣果へのポイント。後方の安全を確認し、できるだけ遠くまでフルキャストする。着水後は必ず底を取ろう。海面下に吸い込まれていくラインが止まれば着底の合図。
着底までのアタリも多いため、ルアーを沈める際はリールのベールを開け、ラインを指で押さえながらラインテンションを軽く保っておくとことがアタリを逃さないコツとなる。
アクション
アクションは、着底後リールを巻いてルアーを引いてくる。その際、ルアーが浮き上がりすぎることを防ぐため、リールを10~20回程度巻いたら、再度底を取ってアクションを開始しよう。巻きスピードは、1秒1回転程度を基本に、その日の反応を探るため、キャストごとに変化をつけて試してみよう。
アタリとアワセ
アタリは着底直後の動きだし、ルアーを巻いている最中、もしくはアクション終わりのルアーが沈むタイミングに多い。ロッドを引ったくる派手なものから、抑え込まれるような繊細なものまでさまざまだ。疑わしきは確認する。違和感があれば、迷わずアワセを入れてみよう。
巻き終わりでヒットが集中する際は、オオモンハタなどが底から浮いている。またアクションの終わりは、ラインテンションを保った状態でルアーを沈め、まずはじっくりアピールしてみよう。
ルアーウエイトを変えることは、ルアーの遊泳層と沈下速度の変化が期待できる。反応の良い巻きスピード、遊泳層、沈下速度など、好奇心を持って、その日の正解を探してみよう。
また、リーダーやワームの状態はキャスト毎に確認し、リーダーの傷はラインが切れることにつながり、ワームがかみち切られている場合などは、動きが悪くなるので迷わず交換しよう。
ファイトのコツ
スイミング中にガツンッとアタリがあった際は、ズバッとロッドを大きくさびき、アワセを入れよう。大型のオオモンハタやアカハタは、ドラグが勢いよくジジジジィーーーッと滑るほど、フッキング後のファーストダッシュはすさまじい。強烈な引きに焦ってしまうが、ロッドの弾性とリールドラグの抵抗でしっかり動きを受け止め、魚の引きが落ち着いてからファイトを楽しもう。
また、着底直後でヒットした際は、岩陰などの根に入られる危険性がある。ここは魚に主導権を渡さず、リールのドラグを締め込むなどして魚が底付近から離れるまで強引にラインを巻き続け、ガチンコ勝負を楽しもう。いち早く根から引き離すことで、大型のキャッチ率が上がる。
資源保護とリリース方法
ハタやカサゴなどの根魚は、成長のスピードが遅く、末永く根魚釣りを楽しむためにも、限りある資源は、食べる量だけキープし、小さい個体はリリースするなども大切だ。
また、ただ逃がすだけでは、海底からの気圧差で浮き袋がパンパンとなり、元気に海の中へと戻っていけない。軽くお腹を押さえ、胸ビレの付け根付近にある骨の間から、おしり方向にエアー抜き用の針を刺してあげよう。「ブスーッ」とエアーが抜ける音がしたら大成功。
またヒット後リリースサイズと感じた場合は、ゆっくりと巻き上げてくるだけで、生存率は大幅に上がるので試してみてほしい。
最後に
今回、ご紹介したスイミングで狙うハタゲームは、これから各地で最盛期を迎える。まずは今回の解説を参考に、スイミングゲームの醍醐味や魅力を味わってみてはいかがだろう。
<週刊つりニュース中部版 橋本広基/TSURINEWS編>