魚にまつわる世界の『ことわざ』5選 「魚は頭から腐る」はどこの国?

魚にまつわる世界の『ことわざ』5選 「魚は頭から腐る」はどこの国?

「魚(さかな)」。古来より人間の生活と密接に関わってきた生き物だ。当然のごとく世界の国々ではそれぞれの呼び方があり、魚にまつわる諺(ことわざ)がある。今回は各国で魚がどう呼ばれ、どのような諺があるか紹介していきたい。

(アイキャッチ画像出展:Pixabay)

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英語:fish(フィッシュ)

こちらは皆さんご存知だろう。では、魚にまつわる諺にはどのようなものがあるだろうか。

Fish where the fish are.

(魚のいるところで釣りをせよ)

意味としては「意味のない努力はするな」だろうか。魚がいなければいくら釣りが上手だろうが、道具がすごかろうか無駄なこと。しかし、「釣れなかったけど、それでも楽しかった」と言ってもいいのが釣りのいいところ。

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中国語:鱼(イー)

世界で一番ポピュラーな言語といえば、英語を思い浮かべるかもしれないが、母国話者の数では中国語が最も多い。日本語と同じかと思ったが、残念ながら書き方も読み方も「魚(ウオ)」ではなかった。中国での魚にまつわることわざは、

授人以鱼不如授人以渔

(魚をあげるよりも、魚の取り方を教えてあげるほうがよい)

釣りの場合、魚をあげようとしたら「自分で釣るからいいよ!」、釣り方を教えてあげようとしたら「自分のやり方があるの!」…どちらのパターンでも拒否されることがありそうだ。

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フランス語:le poisson(ル ポワソン)、poisson(ポワソン)

一見するとpoison(毒)にも見える綴りだが、一切生臭さを感じない「ポワソン」という響きは、流石フランスといったところ。フランスでは魚はどういう扱いかというと、ムニエルやポワレなど多彩な料理法があり、年間消費量も各国平均を上回っているなど、とても好まれているようだ。そんなフランスでの魚にまつわる諺は、

Quand l’appât vaut plus cher que le poisson, il vaut mieux arrêter de pêcher.

(魚よりエサのほうが高い時は、釣りはやめたほうが良い)

一回の釣りにかかるエサ代のほうが高かった!なんてことはザラにある。釣る前からそれが分かれば、どれだけいいか…。

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イタリア語:pesce(ペッシェ、ペーシェ、ペシェ)

国土の大半が地中海に面しているイタリアは日本と同じように魚になじみ深い国。イタリアでは淡水で釣りをする場合、「釣り許可証」の発行が必要だが、海岸などで釣りをする場合は不要らしい。そんなイタリアでの魚の諺はこちら。

Chi dorme non piglia pesci.

(眠っていては魚は捕れない)

恋愛、仕事、スポーツ、どんなシチュエーションにも使えそうな言葉だ。「動かなければ何も始まらない!」、日本でもよく聞かれる言葉だが、同じ意味の諺がないのは意外だった。

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ロシア語:рыба(ルィバ、ルイーバ)

陸地の多いロシアでは、あまり魚を食べる習慣がないそう。そんな中でも人気の魚種はニシン、スケトウダラ、タラ、マスなど、北国らしいラインナップになっている。そんなロシアの魚の諺は、

Рыба с головы гниет.

(魚は頭から腐る)

「組織はトップから駄目になっていく」という意味らしい。筆者としては、ヒレや尾っぽ(組織の末端)から腐っても維持は可能だが、頭(組織長)が腐った時点で破綻が決定する、と言う風に捉えている。ところで、魚が腐る時は頭からって知ってましたか?

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<平塚悠介/TSURINEWS関西編集部>