数釣りで知られる滋賀・安曇川朽木のアユ釣りは、6月後半から20cm級の良型交じりで好釣果が出ている。そこで、7月5日に現地へ向かった。
(アイキャッチ写真提供:webライター・大西)
高齢者や女性でも釣りやすい
安曇川は琵琶湖と直結しているけれど、アユ種苗としては河口まで遡上してきたアユの汲み上げ種苗と、それを飼育した畜養種苗を放流しており、琵琶湖からの天然遡上アユは「たくさん居るけれどまだ小さい。これが追うようになるのは7月下旬からかな」と言われる。
実際の釣りでは、桑野橋の下流にある古川堰堤から上流は「数は少ないけれど良型」、古川堰堤下流は「数釣れるし、良型も多い」と人気だ。川は全域がフラットな流れで歩きやすく、高齢者や女性でも釣りやすい川として知られる。
琵琶湖産アユだから執拗な追いをするため、底石の色のいいヨレの下などでは、オトリを入れて底掛かりさせないように止めて泳がせているといつかは掛かってくれる…そんな楽なアユ釣りができる川でもある。
しつこい追いが売りの湖産アユ
「琵琶湖産アユは追いがいい」と言われるが、「いい」というより「しつこい」と言うべき追い方で、底掛かりさせなければ「いつかは掛かる」感じだ。
警戒心は海産アユほどではなく、「釣り人との距離は近くても許される」ようだから、8.1m級の短いサオで静かに近くを攻めて釣果を出している人もある。
フラットな流れの川だから、早瀬などは見た目よりは底流れが強く、オトリが浮かされやすい。弱いオトリだと、背バリ、小オモリなどで確実にオトリを安定させることを心がけたい。
湖産アユだから海産アユよりは産卵が早く、9月中旬には色が付き始めるのでサオを置く人が多い。
7月5日はまず古川堰堤下へ
7月5日、最近の好釣果を聞いて馳せ参じた。午前8時前、大野のさかいオトリ店で入川券とオトリを買い、釣り場を教えてもらう。
先日、60尾も釣れたらしい古川堰堤下へ行くと、駐車場には4台の車があり、釣り人が川を見ていた。皆さんが川に降りたので、私もオトリを持って、堰堤の下流へ入る。浅瀬の石はピカピカに磨かれてワクワクするような色だった。
ナイロン0.1号の仕掛けでオトリを泳がせると、すぐに掛かったが…。大きい養殖オトリの後ろに10cmぐらいのワカサギ級のアユが付いていた。次もその次もワカサギ級で逆バリも切れない。
もう少し大きいアユを…と、沖の強い流れにオトリを入れると、ようやく13cm級が掛かったが、かろうじてオトリにできるサイズだ。1時間半ほど頑張ったが、8尾釣れて(かろうじて)オトリにできたのは2尾だけ。