今回は一度食べたアカハタの味が忘れられず、浜松からアカハタを食べたいがために南房総まで遥々来たお友達と、有希丸さんのHPを見て根魚テンヤをやってみたかったというご夫婦をお誘い。合計5人でテンヤアカハタ釣行へと繰り出した。
有希丸にてテンヤアカハタ
筆者は、2年前に友達に誘われて初めて南房総の白浜で根魚テンヤに挑戦した。根掛かりには悩まされテンヤを5個以上ロストしたが、それ以上にアカハタの綺麗な魚体と引きにすっかり魅了されてしまった。
それから根魚にハマり足しげく南房総まで通うようになった。いつもお世話になっている乙浜港の有希丸さんに今回もお世話なった。
アカハタの生態
アカハタとはハタ科マハタ属の一種で、伊豆諸島や相模湾以南の温かい海に生息しているイメージだが、温暖で岩礁の多い南房総でもアカハタを釣ることができる。
アカハタは小魚や甲殻類などを主に捕食しているため、餌によって魚体の色が変わる。
南房総のアカハタは伊勢海老も食べているようでとても綺麗な赤い魚体をしていて、刺身にして食べるとそれこそ伊勢海老のように甘くコリっとした食感を楽しめる。
関東エリアでのアカハタの一般的な釣り方
関東エリアでのアカハタのメジャーな狙い方は大きく分けて2つ。
活きエサの泳がせ釣り
一つが、ヒラメ狙いのようにイワシやアジの泳がせ釣り。
身エサの胴付き仕掛け
そして、もう一つがサバやイカタンなどの身エサを使用した胴付き仕掛けだ。以前一緒に行った友人は胴付き仕掛けにサバの切り身を餌にしてアカハタを釣り上げていた。
今回はテンヤで挑戦!
今回はこれらの釣り方ではなく、テンヤでアカハタを狙ってみた
タックル
タックルだが、ひとつテンヤ真鯛のタックル(240M先調子のロッドにS社2500~3000番のスピニングリール)で狙える。アカハタはヒット後、根に潜ろうと叩くような強い引きを見せるため、繊細なタックルを使うと強い引きを楽しむことができる。
道糸はPEの0.8~1号で10m毎に色分けされているものが使いやすい。岩礁帯を狙う釣りで根ズレが起こりやすいため、リーダーはフロロの4~5号を3ヒロほどFGノット等の摩擦系ノットで結束する。
仕掛けを回収するたびに根ズレを確認し、根ズレがあればその部分を切って仕掛けに結び直して使う。せっかくかかった40㎝超えのアカハタがリーダー切れで釣りあげられないなんてこともあるので、対策は万全にしたい。
今回、竿は私の使っていない硬めのテンヤロッドを貸すことにし、リールだけ準備してもらった。テンヤも8~10号の固定テンヤをメインにいくつか揃えてもらい、ロストしたら私のテンヤを使ってもらうことにした。摩擦系ノットは使ったことがないらしいので、私がFGノットでしっかりと結束し、根掛かりで切れたら結び直すことにした。
仕掛け
こちらもひとつテンヤ真鯛と同様、テンヤやカブラにサルエビを付けて釣るとてもシンプルな釣りだ。水深は20~40mを狙うのでテンヤの重さは8~10号をメインに底が取れれば軽く、潮が速ければ重くする。
根掛かりが多い釣りなので底がちゃんと取れることを一番に選ぶのが良い。リーダーの先にスナップサルカンを付けてテンヤを付ける。
アカハタはテンヤの色は関係ないようで、色付けされていない鉛のままでも釣れるが、他の魚同様にシルエットが小さいほうがアタリが多い。ただし、ゴツゴツとした岩場に生息していて根掛かりも多いので、着底後すぐに底から浮かすことが可能な固定テンヤの方が遊動テンヤより使いやすい。
遊動テンヤしか持っていない場合は、ガン玉などで遊動幅を固定してしまうのも手である。この日はベタ凪予報で水深は30m前後。8号から開始してもらい、底が取れるようであれば6号にしてもらうようにした。ポイントまでの移動中にエビの付けかたを教える。
釣り方
釣り方は至って簡単で、サミングをしながらテンションを掛けて落とし、着底したら糸ふけを取り根掛かりしないよう底から30㎝くらい上げて待つ。着底後にガツガツというアタリが出ることも多い。
大抵は潮が流れているのでさほど誘いを入れなくてもふわふわと浮いて動いてくれるが、潮が動かないときやアタリがないときは竿を大きく上までしゃくりあげて落とし直したり、20mくらい巻き上げて落とし直すと、仕掛けが新しいポイントに入っていき幅広く探ることが可能になる。
南房総は岩礁帯でゴツゴツして、突然深くなったり浅くなったりするので、底だけはたえず意識する必要があるが、根掛かりしたかと思うと大きなアカハタということもあるので気は抜けない。
基本、南房総は潮が速いので、3回底を取り直したら一度回収して落とし直す、アタリがあったのに乗らなくなったら餌がないので回収するよう伝えた。
早々に良型アカハタ!
一人はテンヤ釣り自体が初めてのため、最初に釣り方を説明してしばらく隣で様子を見ていた。この日は気温も高く凪で底が取りやすいので、着底したら少し浮かせてたまに大きくしゃくりあげて誘いを入れるように伝えた。
そして早速ヒットしたのは良型のカサゴ。
その後も自分で考えて誘いを入れ、釣りあげたのは楽しみにしていた本命のアカハタ。しかもリリースサイズではなく良型だ。
キレイなアカハタ(提供:WEBライター・内山 由紀子)