加賀百万石の武士道を発祥とし、今もなおアユの伝統釣法として引き継がれているのが、アユの毛バリ釣り。それが、通称「ドブ釣り」である。今回はその釣り方をガイドしたい。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・森雨魚)
マナーを守って気持ちよく
ドブ釣りは、釣り人同士が接近し合う釣り。釣りたいばかりにむやみに川を横切ったりするのは、場荒れの原因となり、他の釣り人に迷惑を掛ける。当然、川の中をザバザバと音を立てて歩き回るのも禁物。
自分の見極めた釣りポイントの立ち位置が決まり上下流に釣り人がいるなら、ひと声かけてサオを出すようにしよう。お互いの気持ちが通じあえるはずだ。そんな時についでに、先釣者に使用毛バリを聞くのも周り道をしない釣果アップにつながる情報となる。
朝イチは遡上ルートを狙う
意外に朝イチはスモールサイズの遡上稚アユから釣れ始めるもの。手前筋のポイントから釣り始め、ひと通り探ったらその後徐々に水深のあるポイントへと攻め込むのがセオリー。
スモールサイズがヒットしても、毛バリにはモドリがないため魚に対するダメージも少ない。サイズに不満なら元気なうちにリリースしてあげてほしい。
ややサイズアップの遡上若アユは、なかなかのファイトを見せてくれる。トモ釣りのオトリに使用できるサイズであれば、ドブ釣りの釣り人の迷惑にならない「瀬」に移動し、トモ釣りに変更することも可能だ。2刀流釣法で初期のアユ釣りを2倍楽しんでみるのもGOOD!
良型遡上アユを釣ろう!
遡上アユの群れは時間がたてば移動し、いきなり良型アユの群れに当たることがある。心のゆとりと一級ポイントでの粘りのあるマイスタイルの釣りを展開したい。
また、時間が解決してくれることも多い。CR機のパチンコ・スロットゲームに似ていて、粘りのある釣り人には、きっといい釣果が出るはずだ。
「武道の登竜門のドブ釣り」、河川に足を踏み入れる時、釣りを終了する時には感謝の気持ち、そして、頑張った自分をほめてあげることを忘れないように、楽しんでみてほしい。
<森雨魚/TSURINEWS・WEBライター>