日に日に暑さが増すなか、今シーズン絶好調の東京湾のマダコ。その食味は言うまでもなく、テンヤを使った手釣り独特の釣趣でタコ一筋のファンも少なくない。6月18日(火)、鶴見潮見橋の新明丸 から乗船取材した。
新明丸にてタコテンヤ釣り
受け付けで駐車場の案内を受け、7時前に船へ向かう。平日にもかかわらず17人が集まった。連日の好釣果で土日祝は満船になるような状況。同船は事前予約制ではなく、先着順の当日受付のため早めに行くのがベスト。
出船前に貸し道具のシブイトとエサのカニを渡される。このときに船長や仲乗りに、エサの付け方や誘い方~取り込みまで親切にレクチャーしてもらえる。
ベテランは10分に1尾ペース
高橋英夫船長の舵で7時半に出船。航程30分で最初のポイントに到着。「はいどうぞ」のアナウンスでいっせいに投入。開始数分で1尾目が上がる。
10分に1尾のペースで上げる門屋研二さんは25年以上同船に通う大ベテラン。コツを聞くと「小型はテンヤに乗っても分かりづらい。それがわかるかが大切。」と教えてくれ、「アタリを取るには小さく探る。」と続けた。
ブタの脂身エサでもヒット!
平均数より釣果を上げている人たちは、底を小突くというよりも、フワッフワッと優しく小さく探っていた。今泉健太さんは持参したブタの脂身エサでヒット。「白い物にタコが反応すると聞いて持ってきました」と笑顔。
しかし、隣の門屋さんは「脂身エサは、エサ付けのあとに、手が滑るからお勧めしない。」と反対意見。楽しみ方も人それぞれ。
右舷ミヨシの吉澤不二夫さんは「東京湾の魚が好きで、特にタコは美味しい。」と話す。最終的にツ抜けの釣果を上げた。
右舷大ドモの安楽智生さんは、久しぶりのタコ釣りで、序盤は苦戦。しかし、後半になるとコツを取り戻した。
手軽に電車釣行でOK
船は数カ所を流し替えながら回る。船長やベテラン勢は「投げなくても船が流れるので、イトが斜めになったらテンヤを上げてイトをまっすぐに戻して再び小突く。落ちてくるものに反応するので、上げ下ろしで十分誘いになり、根掛かりもししにくい。船下狙いで十分。」と言う。また、しっかりとアワせ、回収スピードが一定になるように船べりに当てながら上げていた。
後半の上げ潮時には型もよくなってきた。大堀雄二さんや、吉田聖光さんはサイズアップした本命を抜き上げる。
電車釣行の渡辺久美子さんはクーラーボックスと、テンヤやネット、指サックなどの入った小物入れだけを持って乗船していた。15時ごろに沖上がり。釣果は小型メインに年越しの良型が交じり、リリースした300g以下を含み0~32尾。