離島遠征は、未知の大型魚を身近に感じられることに加え、自己記録更新への挑戦と、記憶に残る大物への期待がかかる夢の釣行でもある。関東近郊から行ける離島のなかで、八丈島は羽田空港から直行便を利用すれば、わずか50分。身近な遠征として、非常に人気が高い。
最終流しでオナガ連発
福西さんのこの1尾で、船中のモチベーションは上がったが、そのあとはふたたび沈黙の時間が流れていく。船長は、何とか次の1尾をキャッチしてもらおうと、実績のあるポイントを次々に攻めてくれたが、魚からのアプローチはない。
スタートから5時間が経過。「ベイトの反応は底から30mくらいまででているんですけどね。そろそろ時間なので次の流しで上がりましょう」と船長。
船を旋回させ、ふたたびカケアガリのポイントを流していく。
すると、この最後の流しで、冨岡さんにアタリが到来。カンパチとは異なり、鋭い突っ込みはない。姿を見せたのは2kgほどのオナガ。八丈島ではなじみ深い魚だ。
すると、私にもアタリ。冨岡さんと同サイズを手にしたところで、沖上がりになった。
別船では良型カンパチを手中
別船では、幸吉丸に乗船した松野さんが17kgを頭にカンパチ2尾をキャッチ。嶋田さんは5kg。
松丸に乗船した北野さんはこの日最大となる22kgを手にしていた。
厳しい状況下でも、うまくハマッたメンバーはしっかり本命を手にしており、最終日にも期待が持てた。
最終日も泳がせ釣りで
翌10日。出船前から暴風と雨が激しかったものの、出船時間の5時には雨は上がり、前日と同じ配船で出船。船長は、もやのかかるなか、狙うポイントを八丈小島沖に絞り、水深180mからのカケアガリを重点的に流す。
しかし、カンパチからのコンタクトはなく、時間だけが過ぎていく。途中、船長からは、アオダイなど、土産狙いを提案されたものの、メンバーは泳がせ一本で同意見。最後まで粘ったがノーフィッシュで10時に終了となった。