今回は春のシーバスフィッシングを楽しんでみたいという、6人のお子さんがいるお父さんをエスコート。春は爆釣のバチ抜けパターンなど、海の中も活気づき、釣果が期待できる入門者にも最適なタイミング。お子さんたちに大きなシーバスを持って帰ってもらうため、3月末日の夕方から三重県津市にあるJFE突堤へと車を走らせた。
バチ抜けパターンでシーバス狙い
まだシーズンの序盤とあって日ムラは大きいものの、十分にシーバスの回遊が期待できる状況だ。この日は干潮から上げ潮に向かうタイミング。バチ抜けパターンのセオリーである下げ潮のタイミングではないものの、辺りが暗くなる夕マヅメのゴールデンタイムに期待する。
潮流れず苦戦・・
早速キャストを開始。まずはこの時期の定番であるバチ抜けパターンを意識した10cmの細身のルアーでスタート。狙いは海面直下。
ゆっくりとルアーを巻いてくる。しかし、1投目から嫌な感覚が私を襲う。着水したルアーが全く流されることなく、私の足元に一直線で戻ってくる。これはまずい。流れが非常に緩い。シーバスフィシングにおいて、エサの存在とシーバスの捕食意欲を上げる流れの存在は爆釣の必須条件と言ってもいい。
そして嫌な予感は的中してしまった。夕マヅメのタイミングで一切アタリなし。ゴールデンタイムを逃し、非常に難しい状況となった。
クリアカラーで待望のヒット
しかし、ここで諦めてはエスコートしているお父さんのメンツがなくなる。集中力を切らさずキャストを繰り返し、やっと開始から2時間を経過した辺りで少しではあるが、ルアーが流されるようになってきた。
すると、状況が一変する。なんと海面には波紋がおき、シーバスがピシャピシャと跳ねる姿まで目視できるようになった。
しかし、この日は非常に悩ましい。捕食を繰り返すシーバスはルアーに全く反応してくれない。焦る気持ちを抑えながら、答えを探すべくルアーチェンジを繰り返す。
そして、ついにバシャバシャーッと私に待望のヒット。ルアーは7cmのクリアカラー。極力ルアーのシルエットをぼかすことを意識した。
最終釣果
このような選択でヒットした際は、アミなどの極小エサを捕食する際などに見せる非常に難しい傾向だ。ただ、答えが分かれば結果は早い。
釣友のお父さんにもパターンをアドバイス。しっかり1匹のシーバスをキャッチ。
お子さんに1人1匹を合言葉に2人で6匹。サイズこそ40cm弱だったが、難しいパターンを攻略した達成感の高い釣行となった。
今後は、本来期待すべくバチ抜けパターンも本格的なシーズンを迎え、イージーな状況が期待できる。春のシーバスフィッシングはこれからが本番だ。
<週刊つりニュース中部版 APC・橋本広基/TSURINEWS編>