外房のハナダイ釣りには、コマセを使ったものと、さしエサにエビを使用した胴突き仕掛けの2種類に大別される。今回はコマセを使ったハナダイ釣りをご紹介する。
ハナダイ釣りの近況
飯岡の隆正丸では17日、真沖水深50mを狙い25~35cm2~18尾。
片貝の増栄丸では14日、真沖を狙い18~40cm1~8尾とイナダ、メバルなど交じる。同地の直栄丸では日並みで23~38cm5~7尾とマダイ、カワハギ、メバル。喜美丸では17日、真沖狙い25~40cm1~15尾とメバル。16日は40cm頭に3~15尾。全体的に良型が上がっている。
コマセハナダイのタックル
外房で使用するプラビシのサイズはサニービシFL60号に統一されている。
これに合うのはオモリ負荷20~30号の1.8~2.4mコマセシャクリ用。7:3調子で穂先が敏感なのは当然だが、コマセを振り出す動作がしっかりでき、胴に張りと粘りがあるものが理想的。
メーカーによってはライトゲーム用の部類に入るが、軟調過ぎるとコマセワークがうまくいかないので注意。
リールはPEライン2~3号が200mほど巻ける中小型両軸。水深は30~40mなので手巻きで十分対応できる。もちろん電動でもOK。
仕掛け
腕長30~45cmの片天ビンにコマセを入れるプラビシを使用。天ビンに径1.5~2mm30~50cmのクッションゴムを付ける。
ミキイト・ハリスはともにフロロカーボンライン2号、全長2.5~3mの3~4本の吹き流し仕掛け。複数のハリは、ウイリーのみ、ウイリーと空バリの組み合わせ、あるいは空バリだけのものを用意したい。ハリはチヌの2号が標準。
秋にイナダなど青物が多数交じるときはハリス3号以上を使うことがあるが、ハリス2号で狙ったほうがいいだろう。
ウイリーがいいかどうかは、当日の状況や船宿によるので用意はしたほうがいいが、現状は空バリにオキアミを付けるほうが安定して釣果がでている。
さしエサの付け方
空バリにはオキアミを使用。尾羽根を切り、切り口からハリ先を入れ、腹に抜き真っすぐになるように付ける。
このさしエサの替わりにイカ短やイカの塩辛を使っても面白い。さしエサ持ちがよく、潮況によっては抜群の効果を発揮する。
コマセワークについて
釣り場に着いたら、プラビシにアミコマセを八分目に詰める。カゴの下穴は全閉、上窓を3分の1~4分の1ほど開ける。
コマセは一度にドバッと撒かずに、少しずつ確実に。指示ダナを2往復してわずかにコマセが残る程度にする。
仕掛けの投入
ポイントが定まると、船長からタナの範囲が指示されるので、それに従う。
合図が出たら、「仕掛け→天ビン」の順に投入。
投入したらリールのクラッチをフリーにして落とし込む。指示ダナの範囲の下限でストップをかけ、そのまま2~3秒仕掛けを潮にナジませてからシャクリに入る(ポイントによってはすぐにタナを上げるように指示されることがある)。
シャクリの基本
シャクリは、撒いたコマセの帯のなかに仕掛けが同調し、ウイリーやさしエサを付けたハリが漂うイメージ。
70cm~1mのストロークで竿先を海面からキュッとシャクり上げ、その位置で3~5秒のインターバルを入れる。この止める動作が魚に食う間を与えることにつながる。
アタリがなければリールを巻きながら、竿先を海面に戻し、再びシャクる。
こうして上の指示ダナまで探り、2往復したら巻き上げてコマセを詰め直す。このシャクリの速さや止め(待ち)の長さを調整し、いち早くその日に合ったパターンをつかむことが、好釣果に結びつく。