凍てつく大気が地表を覆い、朝の光が冷たく反射する12月13日。友人と連れ立ち、マゴチを狙って三重県・白子沖へと船を出した。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・HAZEKING)
伊勢湾奥のボートマゴチ釣り
近年、奥伊勢湾におけるボートマゴチは初夏から真夏にかけてが最盛と語られることが多い。しかし実際には、冬季も十分に成立する釣りだ。水深5〜20mの砂泥底に身を伏せ、潮が効く駆け上がりや河口周辺を回遊する個体は、寒い時期でも確実に捕食行動を見せる。
使用したボート(提供:TSURINEWSライター・HAZEKING)人気ターゲット
アプローチの主流はワームやメタルジグを用いたキャスティング。狙うレンジは一貫してボトム付近で、主な捕食対象はキスやハゼといった底生ベイトだ。操作は派手さよりも精度が問われる。
噛みついた瞬間の鋭さと、独特の首を振るような抵抗は迫力があり、加えて食味の良さも相まって、実釣性能の高いターゲットとして人気を集めている。
マゴチの基本の釣り方
この日の釣り座は水深12m。潮の動きは緩慢だったため、ジグヘッドは28gを選択した。ワームにはシャッドテールタイプのドリームシャッドをセット。カラーはフィッシング遊のオリジナルだ。
沖へ向かって大きく振り抜き、ルアーを送り込む。着底を確認してから余分なラインを処理し、アクションに移る。3000番クラスのリールでボトムを切るように巻き取り、4回転ごとに一瞬の間を入れる。ストップと移動を繰り返しながら、少しずつ射程を広げていく。
レンジの管理が重要
この釣りで最も重要なのは、レンジの管理だ。底を引きずれば砂煙が立ち、経験値の高い個体ほど距離を取る。かといって浮かせすぎれば捕食帯を外し、反応は一気に薄くなる。“触れず、離れすぎず”——その微妙な位置を保てるかどうかが結果を分ける。
待望のヒットもバラし
開始から30分ほど経過し、満潮の止まりを迎えた。潮の向きが変わるのを見計らい、立ち位置とキャスト角度を調整する。すると着底と同時に、竿先が押さえ込まれるように沈んだ。フォール中に反応したのだろう。即座に合わせを入れたが、惜しくもフックは外れた。
友人が55cmマゴチ手中!
直後、友人が状況の変化を察知。ダート後の巻き取りを4回から2回に抑え、移動距離を短く刻む展開に切り替えた。すると「コン」と柔らかな前触れ。迷わず合わせを入れると、ロッドが深く曲がり込んだ。
伝わってくるのは、マゴチ特有の重たい抵抗感。テンションを維持したまま慎重に寄せ、やがて水面下に長い魚影が現れた。取り込んだのは55cmのマゴチ。
マゴチがヒット(提供:TSURINEWSライター・HAZEKING)控えめな色合いながら、輪郭には研ぎ澄まされた鋭さが宿る。装飾性のない姿が、捕食者としての完成度を際立たせていた。
55cmの良型(提供:TSURINEWSライター・HAZEKING)ワームのテールをカット
ヒットルアーを確認すると、テール部分はあらかじめカットされている。ダート性能を重視したシルエットが、イワシを追うマゴチの反射的なバイトを引き出したのだろう。
テールをカットしたワームにヒット(提供:TSURINEWSライター・HAZEKING)今後の展望
今回、白子沖で冬季のボートマゴチを狙い、55cmの個体を手にすることができた。水温低下により活性は決して高くなく、単調な動きには反応しづらい場面も多い。
当日の釣果(提供:TSURINEWSライター・HAZEKING)だからこそ、基本動作に変化を加えることで、食わせの幅は大きく広がる。狙える魚種が限られる冬だからこそ、じっくり向き合いたい釣りである。
釣ったマゴチを美味しく調理(提供:TSURINEWSライター・HAZEKING)<HAZEKING/TSURINEWSライター>


