スルメイカ釣りで好釣果を得たいと思うと、シャクリなどの誘い方に意識が行きがち。しかし、小細工よりも釣り全体の効率を上げ、バラシを減らすことが重要だと唱える船長もいる。今回、三重県鳥羽沖での実釣を通し、押さえるべき要点を紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)
後半はソフトな誘いが奏功
さて、釣りが後半に差し掛かったころから、黒川さんは状況の変化を察知してコンスタントに掛け、ダブル、トリプルでスルメイカを上げ一気に巻き返した。先調子のサオを使っていた同氏は、途中からサオを下げ気味にし、胴でグイグイとソフトに誘うやり方に変更。これが奏功し一気に数を伸ばした。
後半から誘い方を変え連発(提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)仕掛け捌きと釣り座の整備
さて、スルメイカの釣果を伸ばすうえで欠かせないのが、仕掛け捌きを正確かつ迅速に行うこと。右利きなら右手で仕掛けを手繰り、左手でプラヅノを仕掛けキーパーに留めていく。このため、サオ受けは右側、仕掛けキーパーは左側に設置するのがベター。
また、サオ受けを船で借りている人もいるかもしれないが、レンタルだと自分の道具に合わせて調整が必要だったり、まれに破損しかけていることがある。ゆえに自分のサオ受けを所有したほうが良い。
極みグリップ船釣用万力セット
ちなみに、黒川さんらが使用している同社のサオ受け「極みグリップ船釣り用万力セット」はステンレス製で強度があり、経年劣化や日焼けをしないので長くきれいに使える。
また、取り付けも大まかな位置調整はピンを使って一気に調節できるので、着脱の際にネジを何十回と回す手間が省けてとても便利だ。
極みグリップミドルヘビー(提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)バッテリーの設置場所
釣り座を整えるうえで気に掛けたいのがバッテリーの置き場所。バッテリーは通電中の端子部分に繰り返し海水がかかると徐々に腐食が進行する。
状態がひどくなると通電不良に繋がるので、過度な海水との接触や、汚れの放置は避ける必要がある。手元に好適な場所がないと、船の床に置かざるを得ないこともあるだろう。ただし、床は海水に浸ることもあって不適切な場所だ。
船の床に置く場合には、各バッテリー用に別途販売されているリチウムイオンバッテリー13.2Ah用の「リチウムイオンバッテリーバッグ(S)」と、同14.4V/26.4Ah用に「リチウムイオンバッテリーバッグ(M)」を使用することで、電源コードを接続したままフタを閉めて使用できるためバッテリーを海水から守ってくれる。
13.2Ahにはバッグ(S)(提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)なお、14.4V/26.4Ahをコードを繋いだままバッグに入れて使用する場合は、別売の「延長電極セット」が必要になるのでお忘れなく。
延長電極を装着した14.4V/26.4Ah(提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)
コードを繋いで収納するなら延長電極を(提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)スルメイカの船上干しがズラリ!
このあとも、スルメイカのアタリは続き、船のスタッフさんが上がったスルメイカで作る「船上干し」に囲まれて沖上がりを迎えることができた。もちろん黒川さんと浦野さんの釣果もお土産十分だ。
なお、終了時点のバッテリーの残量表示は13.2Ahが3/5、もう一方の14.4V/26.4Ahは何と5/5(残量80%を切ると5つのうち1つのランプが消える)と余裕の残量。特に後者に関しては、修羅のようにイカを釣りまくる猛者の期待に十分応えてくれるに違いない。
大量の船上干しが並んだ(提供:週刊つりニュース中部版編集部・五井)<五井貴矢/週刊つりニュース中部版編集部>

