桜が咲き日差しが暖かく感じるこの季節は、海の中の大きなアオリイカたちも活発に泳ぎエギングが楽しい季節が訪れた。エギングはのんびりとした手軽さと、道具や釣り方で釣果が変わる繊細さも持ち合わせており、多くの釣り人を虜にしている。今回は春エギングを始めたいと思っている人にタックルやエギ、ポイント選びなどを紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版・河野剛志)
ポイント選び
春のデカイカ狙いで狙いたいポイントは大きく分けて2つある。
浅場の海藻帯
1つめは浅場の海藻帯。水温が20度を超えると深場から接岸し、水深2~3mの海藻に産卵する。
その産卵場近くは夜のうちに大きな個体が群れで入ってくるので活性の高いデカイカを釣りやすいのだ。4月下旬から6月中旬にかけては大潮に産卵するので、その直前の若潮と中潮がお勧めだ。
深場のカケアガリ
そして2つめがその産卵場に隣接する深場のカケアガリ。イカは水深5~10mのカケアガリの深い方にいて岸ギワを回遊している。
その回遊ルート上にある水中の岩や海藻などに身を潜めて、流れのヨレで小魚を捕食している。浅場でイカの追尾がなければ、カケアガリの深い方を狙ってみよう。
釣り方
エギングはシャクリで誘い、フォールで抱かせるというシンプルな動かし方で釣ることができる。
春は底を取ってからシャクる
動かし方より釣り場やタイミングの方が大事にはなってくるが、春のアオリイカは海底付近を泳いでいることが多いので、必ず底を取ってからシャクるというのが基本だ。
活性が低いとエギを上まで追わない個体も多いので、シャクリは海底から3回までで1m以内を誘うように意識しよう。低水温の時ほどエギが着底した瞬間に抱きつくことが多く、張っているイトが緩んだら着底したかイカが抱いている証拠なので、すかさずアワセを入れてみよう。
デカイカが2本の触腕でエギにイカパンチすると、手元に「コツン」という魚のようなアタリがでる。その際は焦らず、そのままフォールさせ、またシャクリ&フォールを繰り返すと次のフォールで乗ることが多い。
びっくりして大きくシャクったり、エギを回収してしまうとチャンスを逃してしまうので、アタリがきたら一度深呼吸するくらい時間をかけて落ち着いて誘ってみよう。
そのほかの装備
2kgを超えるデカイカを取り込む時に必要なのが長いタモ。
長いタモがあると確実で便利
足場が高い堤防や大潮干潮時は6m以上のタモがあると便利だ。デカイカはその重さで下に潜ろうとするのでイカの後ろ側の斜め下からゆっくりとネットに入れよう。
特に足1本など掛かりが悪い時はギャフ撃ちが失敗してしまうとバラしやすいのでタモの方が安全にすくえる。
3月中旬に釣った2.7kgアオリイカ(提供:週刊つりニュース西部版・河野剛志)
<週刊つりニュース西部版 河野剛志/TSURINEWS編>

