直江津の遊漁船いしなぎ丸にて、電気ブリ釣りにチャレンジ。仕掛けのオマツリに苦戦するも、寒ブリ2尾をキャッチした模様をお届けしよう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター藤岡和貴)
目次
いしなぎ丸で電気ブリ釣り
今回筆者も初めて乗船となるいしなぎ丸は直江津の船の中ではホームページがないため、意外と知られていない遊漁船かもしれない。
予約必須の直江津遊漁船の中ではのっこみ真鯛、電気ブリの時期には穴場かもしれないので要チェックだ。また、ジギング・キャスティングの出船もしており、ハイブリッド的な遊漁船と言える。
寒ブリは今季好調
今年の寒ブリは絶好調で11月~12月前半にかけて連日大漁の報告が各遊漁船でされていた。
筆者自身も年末年始のお歳取り魚として欠かせない寒ブリを狙っていたが、予約をするたび悪天候に振り回され、3回目の中止を経てようやく出船となった。この季節は出船できるだけで運が良いと思うしかないだろう。
釣りをする時間帯
今回は深夜便にて挑戦する。時間帯は22時~4時までの時間帯となる。極寒の深夜に行う釣りのため、防寒対策は必須条件である。
寒ブリ釣りの仕掛け
今回の仕掛けは上越のいとう釣具店にて市販の仕掛けを購入している。ハリス40号・幹50号と、10kgオーバーの寒ブリを狙うには申し分ない仕掛けである。仕掛けは5本針で全長は14mと少し長い。
ショートロッドには扱いにくいかもしれないが、日本海の電気ブリ釣りではロングロッドを使用するため、バランスの良い仕掛けだと思う。気になる方はいとう釣具店のホームページでチェックしてみてほしい。
釣り開始
凍てつく寒さに降りしきる雨の中で出船となった。この時期は天候が安定せず、出船の可否も不透明だ。それでも波風が落ち着いた前線の隙間で電気ブリに挑戦できるのは幸運だと思う。仕掛けは胴付き仕掛けに、小型のヤリイカを1杯ずつかける。さらにまきエサかごにオキアミを詰めて海中へ落とし込む。棚は着底後に底立ちし、2m前後巻き上げて寒ブリの回遊を待つ。
寒ブリは回遊魚のため、前半は小まめにまきエサのチェックを行うと良いかもしれない。ただ、頻繁な巻き上げはオマツリの可能性もあるので、錘は300号以上を用意して流されないようにすることが必要だ。実際に隣の方は350号の錘を使用しており、一度もオマツリをしたことがないと自信たっぷりに語っていた。
連日、上越ではブリ祭りのような様相で、一人20本以上との釣果報告もある。しかし本日は当たりが少なく、周囲も単発の当たりがある程度で、入れ食いには至らず、我慢と寒さに耐える時間が続く。
ブリヒットもオマツリ騒ぎ
凍てつく寒さに耐えながら我慢していると、ようやく私のロッドに強い当たりがあった。寒さを忘れる喜びも束の間、トラブルが発生。私はミヨシにいたが、トモと仕掛けが絡んでしまった。
回遊魚相手では仕方がないが、仕掛けが絡むと巻き上げが難しくなり、オマツリの連鎖を引き起こしてしまう。船頭のサポートを受けながら辛うじて仕掛けを回収してもらい、筆者の針にかかっていたことが確認された。なんとか初の寒ブリを確保できたが、仕掛けは解読不能な状態だった。
同船者への気配りも重要
仕掛けのオマツリはブリ祭り以上に船内で続出していた。凍える寒さの中、オマツリを解く時間はロスに繋がる。釣れない時間が続くと釣り人のストレスが溜まるようで、自身の仕掛けを回収すると他人の仕掛けを無視して切り落とす人もいた。
筆者も同様の被害に遭い、仕掛け一式を失ってしまった。釣果を求める気持ちは分かるが、広い心で釣りに臨んでほしいと感じた。
ラストに再び本命ヒット
残り僅かな時間帯で諦めず仕掛けを上下させて誘っていると、突き刺さる当たりが来た。今回はオマツリせずに寒ブリを楽しみながら巻き上げることができた。
凍える手で力を振り絞りながら何とか釣り上げ、友人のサポートを借りて手鉤で仕留めることができた。
9.5kgブリ浮上!
最後に釣り上げたのは9.5kgのブリ。目標の10kgには届かなかったが、満足のいく釣果だった。年末年始のお歳取り魚としても十分だった。
我が家の2歳の息子と撮影すると、サイズ感がほぼ同じだった。初めて見る大物に驚く息子を見て、筆者も笑みがこぼれた。
美味しい魚をいっぱい食べて大きく育ってほしい。また大物を釣ってくるぞと決意し、今回の釣果報告を締めたい。
<藤岡和貴/TSURINEWSライター>