大阪南港に突如、中アジの群れが入った。この日は気まぐれに出かけたのだが、そんな欲のなさが、当たった。こういうふうに釣り人の殺気が消えている日ほど、魚のほうからガッとくる。最近は元気なアジの群れと出会うことがなくて、物足りなかったが、取り返せた。12月2日の釣行をレポートしたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・井上海生)
アジング消化不良で南港へ釣行
連日の釣行である。3日前に泉南、昨日は垂水。疲れた疲れたと言いながら、私もなかなか、やるものだ。しかし今回は近場を選んだ。電車で50分弱のシーサイドコスモへ。大阪南港でもっとも潮通しのいいポイントだ。
昨日は待望の今季初メバルを釣ることができたが、アジングだけは消化不良だった。もともと、筆者の守備範囲はアジとメバルなので、この二魚種を放っておいてシーバスやらチヌをやっているのは自分的にも良くない。
今回はショートレングス5.7ftのアジングロッド1本、エステルラインは0.25号、アジしか狙えない設定できた。
25cmの良型アジを手中
釣り場に着くと、まず、海中がキラッキラしている。いったいなんだろう?イワシかな?先行者に「アジどうですか?」と聞いたら、「ぜんぜん」と答えたので、たぶんアジではないのだろう、と推測。
最初は潮流と魚の雰囲気を見るために3gのヘッドを使って足元とオープンをやってみたが、この時点ではアタリが出ない。時合いのメバルが現れるわけでもなさそうだ。
時刻は16時半。まあマヅメという時間ではあるし、少し早いけれどアジングスタートとするか、と1gのヘッドにかえた1発目で激しいバイトがきた。
良型、25cm。レンジは表層からボトム付近まで落としても、どこでも多少はアタる。だが、タングステンのヘッドで1.5g、ないし1.3gの豆アジヘッドで中層が正解の感じだったので、ヘッドはこの2種に決めてワームをローテーションしていく。10尾、マヅメ中に達成した。
周りの人が何やら怪訝そうに見てくる。「なんでそんな調子いいの?」とサビキ師に聞かれた。どうやらこの日の群れは、サビキにはあまりつかないらしい。
静けさの中で豆アジが時合い
25cmアップを釣ったのはちょうど1年ぶりくらいだ。中アジの引きを忘れていたので、「これって本当にアジなのか?」と驚くような凄い手応えが残る。
実際、ドラグをきつめに締めないと横のアングラーのところまで行ってしまうほどよく引いた。さすがに回遊魚だけある。小さな体にエネルギーがぱんぱんに詰まっているのだ。
時合いは30分ほどで終了したが、ここからは豆アジになる中、まだしばらく中アジは残っていた。
何せ群れの数が多いので、多少抜けても、やり続けているとたまに出会う。しかし基本的には見えアジになっている豆サイズに照準を定めて、1g前後の繊細なアジングを続けた。ワームも大きくはしない。
時間は20時までと決めていたので、ここできれいに上がることにする。1尾は27cmと、自己記録2位のアジがきた。この雰囲気なら、連日やり続けていたら尺アジも夢ではなさそうだ。
メバルの住処もアジが植民地化
アジのアタリが少なくなってからは、高い足場で短いロッドという不利な条件ではあるが、メバリングも試してみた。
しかしここでもアタるのはアジ。ひとつセイゴもかけた。ライトを点けなくても足元まで一面アジと見え見えの状況で、どうもメバルのお家である堤防際までアジが植民地化している様子。
サヨリが抜けてアジが入る。このパターンが去年から2年連続となった。大挙してとどまっている時間はそんなに長くないので、なるべくマヅメの高活性時に固め釣りしたい。
25cmでもうれしいが、この金太郎飴の中から尺を探すには、やはり深いレンジか。3gタングステンのヘッドもあるので、ドン深でも上等だ。今年こそ、アジングアングラーが己を証明するサイズ、30cmを必ずつかみたい。絶対勝つ!
<井上海生/TSURINEWSライター>
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