宙でも底でも、とにかくアタリをたくさんもらえ釣技を磨くにはサイコーの釣り場が静岡県内にある。菊川市にある七曲の池は一見するとただの農業用ため池。ところが魚影はそんじょそこらの管理釣り場をしのぐほどで、しかも食い渋ることがほとんどない。いつ行ってもたくさんアタリをもらえるので記者のような初・中級者にはもってこいのヘラブナ道場だ。腕達者な人なら束釣りも狙えるので、数釣りの自己記録更新を狙ってみるのも悪くない。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース 編集部)
七曲の池の概況
大井川用水を利用した農業用ため池。現在は農閑期なので水位の増減はあまりない。10月17日現在、水位は満水からやや減水中だが魚の活性に影響なし。エン堤を中心に連日よく釣れており、朝から夕方まで竿を振れば50~100枚は狙えるだろう。
七曲の池のポイント
七曲の池の主なポイントを紹介しよう。
道路下エン堤
メインポイントで釣り人も多い。全域チョコレート型斜め護岸のため、釣り台を設置しやすい。水際が滑りやすいので要注意。
駐車場下エン堤
道路下エン堤と同様の形状だが、やや傾斜がきつい。駐車場やトイレに近いのがメリットか。
オーバーフロー
現在の水位だと先端に1人が入釣可能だが、滑りやすいので不慣れな人は入らないほうが無難。
ジャカゴ
道路下エン堤から見て対岸にあたる北エリアに点在している。傾斜がきつく上り下りに難あり。エン堤より静かに狙えるメリットはあるが、デメリットのほうが勝り入釣者はほとんどいない。なお一部入釣不可の所あり。
スロープ
北西の季節風を避けられるため冬に人気のポイントで、今のところ入釣者は少ない。
七曲の池の釣り方とエサ
この釣り方、このエサでなければ釣れないなどということはなく、好みのタナを好みのエサで狙ってほしい。それ相応の答えがすぐに魚から返ってくるはずだ。とにかく魚影が濃く活性も高いので、ヘタをすると真冬でも両ダンゴで入れパクになるほど。はじめての人だと、おそらく戸惑ってしまうだろう。そのくらいウキがよく動く。
11月初旬~中旬を想定するならエサは宙・底とも両ダンゴで十分で、むしろセット釣りでは釣りづらい。宙なら両グルテンも面白いが、両ダンゴに比べハリスセッティングがややシビアになる。いかにフォールで反応させるかがカギになるだろう。なお底のグルテンは時期尚早。空振るごとにグルテン繊維が舞い上がり、魚は上ずって収拾がつかなくなる。
記者のお勧めはエン堤入釣での超短竿の底釣りだ。常にエサ打ちされているエン堤に釣り台を置き、こぼれエサ目当てに岸近くへと寄ってくる良型をあえて狙ってみる。IQが高くひと筋縄ではいかないが、それもまた面白い。ただし手前はコイも多いので、竿や仕掛けのトラブルには十分留意してほしい。
以下は七曲の池での標準タックル。なおアベレージサイズは27~33cm。
宙釣り…竿8~12尺、道糸1~1.2号、ハリス0.5~0.6号上20~30cm下30~40cm、ハリは上下ともリフト5~7号、ウキは浅ダナ用パイプトップ、またはオールマイティー。
底釣り…竿8~15尺、根掛かり対策のため道糸は1.2~1.5号、ハリスは0.4~0.5号30~40cmで段差5~7cm、ウキは底釣り用パイプトップまたはPCムク。
<週刊へらニュース 編集部>
七曲の池