今年は厳しい残暑が続いていたが、ここに来て朝夕はめっきり秋本番を感じるようになった。秋と聞くと、ヘラ釣りファンならばまず頭に浮かぶのが新ベラ放流だろう。まだ1度もハリ掛かりしたことがないフレッシュべラが、小気味よく穂先を揺らし、心地いい引きを楽しませてくれる。今回紹介する釣り場は、毎年放流がおこなわれている神奈川県を流れる相模川・河川敷にある海老名運動公園下だ。
(アイキャッチ画像提供:マルキユーフィールドスタッフ山野正義)
海老名運動公園下の概況
この釣り場は圏央道海老名インターを降りて車で約5分と、交通の便がいいのも魅力。海老名運動公園下は3つの池があり、上流からもじり池、鉄塔の池、ファミリー池がある。どちらの池も定期的に新ベラが放流されているため魚影が濃く、年間を通して楽しめる。固定釣り台で足場がよく、車も釣り座の後方に駐車できるので手軽に釣りが楽しめる。
この釣り場は相模川第2漁協が管理する釣り場で入漁料がかかる。現場売りは一日1400円、近くのコンビニなどで買うと800円。海老名運動公園下で釣る場合は、圏央道の海老名インターを出て釣り場に向かう途中の右側にコンビニがあるので、そこで購入することができる。
ポイント
海老名運動公園下のポイントを紹介しよう。
もじり池
以前は魚が濃く人気があったが、現在は土砂などで池が埋まってしまい、水深が1m未満のところが多い。竿を出す人は少ないが新ベラの放流はおこなわれているので、のんびり底釣りを楽しむ常連が通っている。放流直後は両グルテンの底釣りで好釣果が上がる。
鉄塔の池
河川側を背にして高速道路に向かってエサ打ちをする。ファミリー池同様に人気があり、連日のように釣り人が竿を出している。水深は約1.5m。宙~底釣りまで、好みの釣り方で釣果が上がる。使用竿は宙・底釣りとも10~12尺もあればOK。正面から太陽が上がるので、偏光グラスがあるとウキが見やすい。
ファミリー池
昨年の新ベラ放流は、3つの池のなかでこの釣り場が一番放流量が多かった。その効果で放流直後から安定した釣果が上がった。夏場には、連日のように浅ダナで爆釣が続いた。現在は水温が低下し釣果は若干落ちてきたが、それでも両ダンゴやウドンセットの宙釣りで安定して釣れている。固定桟橋から河川向きにエサを打つが、片面打ちのため混雑すると対岸寄りに魚が着く傾向がある。そのような時は、宙・底釣りともに竿は15尺前後を使う。こちらは夕方になると太陽が正面から照りつけるので、水面に光が反射しウキが見にくいことがある。
釣り方とエサ
釣れるヘラのサイズは8~9寸クラスが中心。道糸0.8~1号、ハリス0.4~0.5号で対応できる。
宙釣りの場合、これからの時期はウドンを食わせにしたセットの釣りが基本になる。ハリスの長さは上8~10cm下30~40cm、ハリは上セッサまたはバラサ4~6号、下リグル2~4号。ウキは足長の場合、ボディ3.5~5cmでパイプトップが基本。ただし、アタリが少ない時はPCムクトップが効果的。
バラケは粒戦をベースにセット専用バラケやヤグラ、バラケマッハ、カクシンなどを配合する。例を挙げると粒戦100㏄+水100㏄。5分放置後、セット専用バラケ100㏄+カクシン100㏄+バラケマッハ100㏄を絡める。それを小分けし手水で調整。
食わせは、力玉をはじめウドン系を使う。感嘆の場合は粉10㏄に対し水10~11㏄で作る。計量カップで作る場合は、指先で100回前後練り込む。
底釣りの場合、ハリスの長さは上30~35cm下40~45cm。ハリはバラサまたはセッサ4~5号。ウキは水深が浅いので、足長ならボディ5~7cmでトップはパイプかPCムクを使う。
エサは年間を通して底釣り用のダンゴエサで対応できる。ダンゴの底釣り芯華をべースにペレ底やペレ道を配合する。例を挙げるとペレ底100㏄+ダンゴの底釣り芯華100㏄+水95~100㏄。また、ダンゴの底釣り芯華単品の標準作りでも対応できる。この場合、手水で練り込んだほうが使いやすい。
新ベラが放流されると両グルテンの底釣りで釣れるようになる。グルテンの場合、アルファ21単品で十分対応できる。粉100㏄を水100~110㏄で作る。
新ベラ放流は、例年11月から年明けに数回に分けておこなわれるので今後が楽しみだ。
<マルキユーフィールドスタッフ山野正義/TSURINEWS編>
海老名運動公園
入釣料:¥800(店売り)、現場は¥1400。