冬季、沖の船釣りで脚光を浴びているのが寒ブリ。頭が小さく見えるのは胴体がパンパンに張って丸々と大きく太っているから。パワフルな手応えは釣る楽しみを大いに満足させるが、脂が乗って食べても最高の時期。今回はこの数年で脚光を浴びている「電動ジギング」の釣り方と大物釣りで定番的人気を誇る「落とし込み釣り」を合わせて紹介する。
電動ジギングの特徴
リールを高速で巻き続けながらロッドをシャクる、激しい釣りのイメージが強いジギングに難しく感じている人も多いのでは。
電動ジギングではまず、ラインの巻き上げが機械任せなので体力的な不安を解消。メタルジグはリールが一定速度で巻き上げ続けているからロッドのシャクリは自分ができるタイミングで行うだけと簡単だ。
大物釣りで定番となっている落とし込み釣りはエサが仕掛けに付かないことがあるが、ジギングにはその心配はない。
また、底近くでエサを青物を食わせる落とし込みとは違い、巻き上げて中層で食わせるジギングは根まで走られる距離があるので、根ズレによるバラシの軽減に繋がり、大物を手中にする確率が高まる。
また、タックルでいえば、すでに落とし込み釣りをしている人なら同じ電動リールが使えるので、後はロッドとリーダー、メタルジグを買い足すのみでいい。
電動ジギングのロッド
まず、電動ジギングで必要な釣具は、ジギングロッド、リール、ライン(PEライン)、リーダー、メタルジグを基本に、メタルジグとリーダーを繋ぐスプリットリングなどの小物、フック(ハリ)。
ロッドはジギング専用ロッドでベイトタイプが使いやすい。
船ザオに50号、80号など使用できるオモリ負荷で種類があるように、ジギングロッドにも使用するメタルジグの重さによって数種類ある。
使用する海域や水深でメタルジグの重さが変わってくる。玄界灘では300gがマックスウエイトのロッドで対応できる。
また、電動ジギング専用のロッドも販売されている。
電動ジギングのリールとライン
電動リールはD社なら300~500番、S社なら800~2000番が対応。
ラインはPEの4~5号。PEラインの使用理由は、伸びないイトでないとロッドでシャクってもラインが伸びてメタルジグが動かないから。ここは必須。
リーダーはフロロ14~16号を7~8m。
電動ジギングのジグとフック
フックサイズは5/0。
市販品はシングル(1本)、ダブル(2本継ぎ)がある。メタルジグは180~280g前後。高速巻き上げで海中で不規則にアクションを繰り返すので、フックはシングルが絡みがなく、使いやすい。
電動ジギングのしゃくり方
ロッドのシャクリでメタルジグを操作する。
メタルジグをまず海底まで落とす。着底を確認する方法は、メタルジグを海へ落としロッドを横に構えて待つ。
その時にサオ先はメタルジグの重みで少し曲がっている。着底するとサオ先がピンっと直線になって、張っていたラインが緩む。この現象が目安。
底まで落としたらすぐに電動リールの巻き上げスイッチを入れて、フルパワーで巻き上げる。
ロッドのシャクリは一定のリズムでロッドを上下するだけだ。ゴンっとアタってきたら、力いっぱいアワせる。
リールのドラグは調節も大切。大型メインなのでしっかり締めて挑みたい。