サーフのキス釣りを始めて、かれこれ数十年がたつ。今回夏にキスの投げ釣りをする上で、私が今まで経験してきたことや感じたことを紹介したい。今回紹介したい内容は大まかに1.仕掛けについて、2.ポイントについて、3.釣り方について。この3つだ。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・横山准司)
夏のキス釣りポイント
ビギナーがキス釣りに行こうと考えたとき、どこに行こうか悩むと思う。情報源の1つとしては、やはり釣具店やエサ店が情報入手しやすい。私も釣り歴は長いが、場所の選定は難しい。キスの釣れる砂浜にもいろいろあり、難しく考えるとキリがない。
気にしておきたいことは、海藻や岩礁など障害物があるかという点だ。サーフでは防波堤のような高さがなく、偏光グラス越しでも海の状態が分かりにくい。場所の選定は、やはり釣具店やエサ店、釣り仲間との情報交換などで得ることが大事だ。
海底の変化も狙い目
基本的な考え方は、海底に凹凸などの変化がある所、カケアガリ、川の流れ込み近く、波が盛り上がって砕ける所は海底に起伏がある。また、左右から波が当たる所や、砂浜から払い出しがある所も海底に変化があり、ポイントになる。
キスのいる場所はその時の天候、潮、水温、塩分濃度などによっても変化する。キスが釣れ始める時期は、水温の変化に左右することが多い。初夏を迎えるとキスの行動範囲が広がり、海底に変化がある所や沖で波が立ち、海底が削られるような場所に集まってくる。
私が住む三重県の伊勢湾では、この時期に貝堀りの漁船が盛んに操業するので、その掘った周辺にはキスがよく集まるようだ。
盛夏は流れ込みも好ポイント
夏になると気温が上昇し、沿岸も水温も上がるのでキスは少し沖に移動する。この時期は遠投のできる人が有利に思うが、カルバートや川の流れ込みのある所は川の水により水温が下がるのでキスが集まる。また、潮の流れのある所は水温が下がるので、同様にキスが集まりやすい。要するに気温や水温が高いときは、水温が低そうなポイントを見つけることだ。
晩夏は近場狙い
夏が終わりを迎えるころ、キスは越冬の準備に入る。越冬するために食欲が増大し、比較的近くで良型を釣ることができる。基本的にキスが食べるエサは、水深のある沖合より浅い沿岸に多くあるので、波気のある所や少し深みのある近いポイントを見つけることが、好釣果に結びつくように感じる。
ポイントの考え方は、あくまでエサがありそうな所かが大事なので、その点を注意しながら場所を探そう。海は色によってある程度判断できる。浅い所は色が薄く、深い所は色が濃く、シモリや岩礁、海藻と言った障害物のある所は暗色に見える。慣れないと見分けがつきにくいが、大潮の干潮時などに砂浜を観察しておくのも良い手だ。