山陰のシロイカ(ケンサキイカ)釣りのご当地釣法を始祖とし、大型狙いや潮の速い状況での攻略法として爆発的に普及したオモリグは、タックル、メソッドとも著しい発達を見せている。このような状況下、専用ロッドを次々とリリースしてきたロッドメーカーオリムピックの前神僚一さんに、オモリグのメリットや同社のカラマレッティシリーズのオモリグモデルを例に、好適なロッド選択術について解説してもらった。
(アイキャッチ画像提供:オリムピック)
軽快に楽しめる632ML-Sでの実釣
さて、各モデルのなかで今回実釣の様子とともに紹介したいのが、23カラマレッティー〈オモリグモデル〉の23GCALS-632ML-S。
京都府宮津市にあるフィッシングナカジマの店長である中嶋和輝さんに監修いただいたこのロッドは、以前からある21カラマレッティー〈オモリグモデル〉の672M-Sに比べ、取り回しが良いように有効レングスを4インチ短くしています。
キャストしやすいようグリップ長も672M-Sと同様の長さ、ティップセクションは繊細ながらもしっかりと30号まで背負うことができるパワーを持たせています。
キャストがメインのオモリグロッドに+αとして「バーチカル性能も高めてください」という中嶋店長の要望により、バットからティップまでのセクションをバーチカルな釣りにも高次元で対応できるよう、幾度となく試作テストを繰り返し完成させました。
「私はオモリグ1本で勝負したいんだ!」という猛者の人にもぜひ手に取ってほしい1本です。
さて、実釣当日はあまり潮が動かず、本来オモリグには厳しい状況でした。まずは、シンカー15号でキャストしたあと、ボトムを取らずにカーブフォールで狙っていきます。
一緒に乗船した人たちは、バーチカルにメタルスッテで小型のケンサキイカをポロポロとアタリを取っていく状況。そのような状況下、私のロッドの穂先にしっかりとアタリが出て良いサイズのケンサキイカがHIT。やはりオモリグはサイズが出やすいように思います。
使い方解説動画
なお、今回とは別の日の実釣ですが、このロッドの性能や使用感は動画でご覧になることもできます。
オモリグ導入で対応力アップ
普段のイカメタルの釣りにオモリグをプラスすることで、より攻め方の引き出しが増え、釣りの幅が広がります。これまで以上にさまざまな状況にアジャストできるようになれば、おのずと大剣サイズに出会えるチャンスも多くなるでしょう。
オモリグに他のロッドを流用することも可能ですが、やはり専用ロッドがあると一層オモリグゲームを楽しんでいただけるかと思います。
なお、イカメタルにも言えることですが、この釣りはロッドの選択が釣果に大きく影響します。オモリグ独特のゆっくりとティップを引き込むアタリをとれる繊細さ、キャストやシャクリで生じる高い負荷をしっかり受け止められる強靭さ、これらを併せ持つ専用ロッドは、きっと大きな武器になってくれると思います。
もちろん、大剣狙いに限らずイカメタルが渋い場合なども、ぜひオモリグを試してください。今まで獲れなかったイカも獲れるようになり、釣果アップの一助となってくれることでしょう!
<前神僚一/株式会社オリムピック>