リールはおよそ4年周期で更新機種がくる。ステラやイグジストというハイエンドはほとんどこの周期で、メーカーの中でも何か、合わせたいタイミングがあるのだろう。しかしそうなると困ったことに古い型が購入できなくなる。場合によっては、部品まで手に入らなくなる……。型落ちリールの部品を手に入れたいときには、どうすればよいか解説しよう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
型落ちしていくリールの宿命
機種の更新がくると、それによって型落ちしたリールは買えなくなってしまう。たとえば筆者がかねて目をつけていた18ステラの1000番だが、大阪のどの店舗に問い合わせても、「もうないです」と返答がきた。絶対にメーカー在庫がないことはないと思うのだが、買わせてくれない。中古品・新個品をネットや中古店で探すしかないことになる。
それと共に、実は部品も手は入らなくなるので、注意が必要だ。ハンドルや何やら。筆者は昨冬、19ヴァンキッシュのドラグノブを紛失してしまい、さらにスプールの糸止めをなくしてしまうというトラブルに続けて見舞われたが、ドラグノブは買い戻すことができたがスプールは「ストッパーだけで売っていないので、スプールごと買ってください」と言われてしまった。細かい部品がそもそも売られていないこともある。
型落ちリールの宿命。どんどんリフレッシュのためのパーツが買いにくくなる。おそらくメンテナンスのプロに依頼すれば方々から集めてどうかしてくれるのだろうが、高くつく。
まずは釣具屋でメーカー在庫チェック
では、型落ちしたリールのリフレッシュについて、どうすればいいだろうか?
まずは、リールそのものを買い戻したい場合。現行機種よりも前機種の方がいい。そんなときには、まず、電話をかけまくることだ。前述の18ステラもおそらく釣具店から引き上げられる前には、何もまったく買えないなんてことはなかったはずだ。個人規模のお店ならばもしかすると在庫が残っているかもしれないので。聞いてみるといい。
パーツは最新製と互換性がある場合も
こまごまとしたパーツに関しては、実は救済措置がある。一個前の機種ならば、意外に細かい部分まで互換性があったりするのだ。たとえばS社の19ヴァンキッシュだが、23ヴァンキッシュのスプールがそのまま持ってこられる。
またD社のリールは、別機種でもハンドルやスプールの互換性について記載がある。このあたりは、見事な保証と言えるだろう。
最新製品の良いところは、すぐにパーツが手に入ることだ。ものによっては、軽量化が進んでいたりするかもしれない。愛着ある手元の機種を、まだまだ使うことができる。
社外品とネットをチェック
どうしても純正品で替えが見つからないときには、社外品を買うこともできる。S社ならば夢屋、D社ならばSLPが有名だ。社外品だからどうということはない。私も以前S社に夢屋とのスプールの性能を確かめたところ「ドラグも全然かわりません」と言ってもらえた。
どうしても手に入らないものは、ネットで探す手も今はある。もちろん中古品店を回るのもいいが、まあ効率的とはいえないので、行く前に電話問い合わせという流れからだ。ネットには意外なお宝が、信じられないような低価格で売られていたりする。実は私も以前、何でもないスピニングリールのハンドルの余りを売ったら、即購入された。自分には何でもないものでも、探している人っているのだ。
まとめて言うと、リールの部品は、ある程度までは替えがきく。メーカー問い合わせ、社外品、ネット。「なんでかこのリール、魚がつくんだよな……」というジンクスは実際あるもので、単純に最新製品乗り換えに気が進まないときには、執着したってもちろんいい。
<井上海生/TSURINEWSライター>