2023-2024年の釣りが終わった。大阪湾奥では、水温12℃で、私の釣りであるライトゲームはほとんど終了。ボウズを免れたいなら、5月までは家でジッとしていることだ。そんなのも寂しいので、心を温めるために、昨季の釣りを振り返りたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
どんな釣りができたか
個人的な話だが、私は2022年の10月に交通事故に遭い、死にかけた。おおむね体調が戻り復帰したのが2023年春なので、この1年は体調を探りさぐりの釣りとなった。大好きな釣りをしながら回復していった感さえする。
そんな中、春夏秋冬釣ってきた。思い出深いものがある。無理はできなかったが、無理のない範囲で釣ることができたのも、大人っぽさを弁えた感がして悪い気はしない。まず、春のメバルが私を出迎えてくれた。プラグでばかすか釣れた。ワームよりもダイナミックな釣趣で痛快だ。
尺メバルこそ出せなったが、28cmがいくつも顔出しした。リリースメインとなっている湾奥の港を釣り歩いて、「これもある種、まずい水質のおかげかもな。誰も持って帰らないからデカくなるんだ」と再認識したものだ。
アジが久々の豊漁
バチ抜けシーズンには引き続きメバルタックルでシーバスを狙った。LTシーバス。しかし今年はハズした。50cmが一尾。ただその後、真冬になってセイゴが連発している。まあこの二つは同魚種でありながらサイズ違いで別の魚にも思われるのだが。
夏は例年チヌにぞっこんだが、今年はどうにも釣りあぐねた上、泉南で突然タチウオがフィーバーモードに入ったので、そちらを優先した。だがエサ師に横入りされたりと、正直思うようなタチウオゲームができなくて、不満足感がある。あの横入りに関しては、執念深く根に持っている。こういうのはやめてほしい、と文句もたまには言おう。
アジングが格別の思い出
秋冬と素晴らしい展開を見せたのが、アジングだ。メバルで入った釣り場で、突然巨大な群れに遭遇した。その日は25cm級が入れ食い状態で、そのあとも群れは薄く、サイズは小さくなりながら、つい先日の水温13℃まで苦労せず確実にツ抜けできた。
近年のアジングでは、格別の思い出だ。大阪湾奥ではこの4年アジのまともな回遊がなかった。それが一気にコレ。ただ、もともとアジングってこんなものじゃなかったっけ?何にせよ釣れてくれるのは嬉しい。春のアジングには、未だ届かぬ尺アジの願いを掛けたい。
タチウオが北に上がってこない
ここ最近、大阪湾奥のアングラーの全員が言っていることで、タチウオがまーったく入らなくなった。手堅く釣れるのは岬町以南。それもシーズンが前倒しで来て、7月後半から入るらしい。早めに始まる分、小さいのも特徴と言えるだろうか?今年はF3より上を見たことも聞いたこともない。
5年前に乗せてもらった船の沖では「絶滅するんじゃないか?」というくらいタチウオが爆釣したが、沿岸には寄ってこないわけだ。年魚のタチウオにすれば、あえて潮通しの悪い湾奥に入って少ないベイトを獲る必要もないのかなと思えば、近寄ってこないのもわかる。
ゲストは豊富!
今年はチヌやシーバスがてんでダメだったが、何やらそんな時期も過ぎて平然とアジングしていると、ヤツらがきた。最近は面倒でタモを持っていかなくなっているのでキャッチまではしていないが、チヌも、いいサイズのシーバスも複数掛けている。
その他、11月に大量発生したサヨリも、久々に釣った。南港では、グレを狙っているアングラーから、ワームでも小器用に釣る人がいうよと教えてもらった。それは気になる。
個人的に今年の自分のトレンドは、ワームとジグヘッドの再考と実験だった。ミステリアスな黒いワーム、豆アジ用ヘッドのショートバイトに対する汎用性……ライトゲームは単調な釣りだが、こうしてアレンジすることで、自分のやり方で魚をモノにする創作性も知れた。来季もアレンジ、アレンジで手に馴れた釣りをエンジョイしたい。
<井上海生/TSURINEWSライター>