いよいよ寒グレシーズン到来。三重県・紀東磯も西高東低の気圧配置になると海はベタナギ状態になり、各磯釣りエリアでは日に日に釣り人の活気で満ちあふれる。しかし近年の温暖化で海水温が下がらず、以前までのグレ釣りパターンではなく年々読めなくなってきているが、ここ3年間のパターンを私なりに分析し解説していこう。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・武田英敏)
ウキの選択とローテーション
私の場合ウキはカン付きウキを使用し、状況に合わせて瞬時の交換を優先する。メインのウキは釣研のk‐6・00号~5Bを使用。よほどの荒天や強風などの悪条件以外では、k‐6・00号からスタート。ウキ止めを50cmほどの半遊動に設定する(ガン玉G7を打つことがほとんど)。アタリが取れなければ、すぐにT‐LANCER・Sの00号に交換する。
逆光でウキが見にくければトップをNT‐TOP逆光イエローにする。さらに細かいアタリを取るときは、ロングの150mmに交換する。遠投で確実にアタリを取りたいときは、ど遠投ReMAX NT・00号~5Bに交換する。
磯際周りで全くアタリがない場合は大征黒沈めを使用し、大遠投で沖の潮の変化のある所を狙っていく。
近年紀東磯も良型のわきグレがよく出るため、大遠投できる大征黒0号にハリスを切らずにワンタッチ可能なアタリウキ(0号~B)を使用し、タナを矢引きぐらいに設定して好釣果を上げている。それぞれのウキはラインを切らずに瞬時に交換でき、短い時合いに合わせていく私のウエポンとなるカン付きウキだ。
マキエとサシエ
寒グレシーズンの6時間から7時間の釣りで、マキエはオキアミ6kg、配合エサはマルキユーの遠投ふかせスペシャル、ニューグレパワーV11、V9スペシャルを各1袋。向かい風や遠投が必要な場合は、現地でグレパワー遠投を適量追加する。
紀東磯でも近年遠投の釣りが好釣果につながったり、わきグレが多くなったことからマキエを混ぜた後、足で踏みつけることでフルスイングの遠投でもマキエが割れることなく、ポイントに的確に打ち込めるようになる。磯際でパラパラッとシャクの横ギリで投げたいときは、仕切りバッカンに水分少なめマキエを分けて使用する。
サシエ
サシエはマルキユーのスーパーハードL(一部には活性起爆材グレを添加)、くわせオキアミV9L、スペシャルL、特鮮むきエビ、ボイルオキアミL、生オキアミL各サシエにはアミノ酸α 大漁ボトルを添加する。
サシエにLサイズをなぜ使用するのかは、サシエのロットによってMサイズでは小さく選別して使用しなくては6号のハリにほとんど合わないことがあるためだ。反対にロットによってMサイズでも選別なしに使用可能なときはMサイズ使用もする。
食いが渋く生オキアミのむき身が良いときもあるが、私はほとんどマルキユーの各種加工エサを使っている。食いが良いときほど、各種サシエのローテーションがサイズアップにつながることもよくある。
良型とのやり取りのコツ
まずは釣り座の周囲をチェックする。シモリやハエ根の位置を把握し、グレがヒットすればどこでやり取りするか、どこでタモ入れするかを考えておく。2人釣行なら助っ人してもらえればいいが、1人釣行なら大事なのがフィニッシュだ。寒グレの50cmオーバーの抱卵魚になれば、2kg前後はあるためタモ入れも容易ではない。
私が紀東磯で一番大事で釣友にいつも言うことは、リールのオープンベールで50cmオーバーを狙うときは、釣り座、狙うポイント(シモリ周り狙い、ハエ根がキツいなど)を考えること。仕掛けを流して潮を釣る場合はオープンベールの待ちでOKだが、それ以外はお勧めできない。
良型がヒットすれば1回でも多くラインを巻き取り、グレに先手を取られることなくやり取りすることが大事だ。オープンベールでの待ちの釣りは、時と場合によって使い分けなければ必ず痛い目に遭う。
やり取り時のサオの角度は立ててやり取りよりも、腰に当てての横にサオの角度を持ってのやり取りの方が暴れない。状況によっては立ててのやり取りが必要なときもあるから、一概には言えないが。
最後に寒グレは自分のレコード魚を狙えるシーズンであることを頭に入れ、バラシをしないことを優先に楽しんでいただきたい。
<週刊つりニュース中部版APC・武田英敏/TSURINEWS編>