今年はとくに東京湾のアジのアベレージサイズが大きい。同場所のボートアジングは、昨年ごろまでシーバスのシーズンオフに狙うターゲットとして楽しんでいたが、今年は通年を通したメインターゲットとして釣らせるガイド船も増えてきた。前記した、型がいいということも理由の一つだろう。ボートアジングというカテゴリーは、陸っぱりからアプローチするのとは違った魅力があるので、とても好きな釣りの一つ。
まずは常夜灯絡みの岸壁から
11月初旬、横浜東神奈川のマリーナを20時に出艇。
サンデーアングラーとしては、仕事が終ってから大好きな釣りができることは、この上ない幸せ。
最初のポイントは航程約20分ほど。岸壁沿いに常夜灯が照らされている最近の鉄板ポイント。
しかし、この日はいつもより消えていて、光度が弱い様子。
不安を抱えながら魚群探知機でアジの群れを探すと、いつもの水深に反応が映しだされて、ひと安心。
ジグ単で探るも低活性
水深は約20mで、ボトム付近に定位。
この状況では、バチコンかキャロと呼ばれる重めのシンカーで、一気にルアーをボトムまで沈めてアプローチするところだが、基本ジグ単体で狙うのがこだわりのスタイル。
ロッド、ライン、ルアーのタックルバランスと経験さえあれば、けして難しいことではない。この日も、3gのジグヘッドをセットし、ボトムまでルアーをフォール。
アクションを加えてステイさせるとバイト。と、いつもの流れるような一連の誘いで1尾目…となるはずだったが、まったく反応がない。
同船者は、いろいろ試しているが、いつものような活性はない。バイトがないまま、時間だけが過ぎていく。
潮の流れはあるし、潮目もできているのでエサは豊富にありそうな雰囲気なのにダメ。
いつも照っている常夜灯のライトが弱いためと判断、アジの活性が上がるタイミングを待つ手段もあったが、ここはボートアジングならではの機動力を生かして鉄板ポイントからの移動を選択。
とはいうものの、「次はここに行けば」という、決まったポイントがあるわけでもなく、いつもの実績からエリアを絞り込んで、「ここにはいるだろう」という感覚のみ。
移動中、キャプテンと相談しながら行先を選択。
ライズ発見でヒット!
しばらく船を走らせると、常夜灯がひと際強く照らされているポイント発見。
期待しながらスローダウンさせ、ゆっくり近づいてみると、ライトの下では水面にたくさんのライズが見える。
シーバスの派手な捕食ではない。
ルアーをキャストすると、着水直後に強烈なバイト。
ヒットすると鋭い引き込みで、ラインが一気に引き出されていく。
「これはシーバスがヒットしてしまった」と、思いながら「しかし、あのライズの仕方はシーバス?」と、あれこれ疑問を抱えながらファイト。
やがて、魚体が銀色に見え初めたところ、「シーバスじゃない、アジだ」と、視認した瞬間に痛恨のフックアウト。
落胆と、同時にここにはデカアジがいることを示してくれたので、一気にやる気スイッチが入る。
尺超えメガアジ!
次のアプローチは慎重に、まだライズの出ているところへルアーを正確にキャスト。
またしても着水すると即バイトして、先ほどとまったく同じファイト。
今度は慎重にやりとりして、水面に浮かせる。
抜き上げられるサイズではないので、ランディングネットで慎重にキャッチ。
丸々と太っていて、計測すると30cmを余裕で超過、なんと34cmのメガサイズのアジだった。
「アジの平均サイズがいい」とは聞いていたが、まさかこのサイズとは…。
いつものジグ単の釣りでは、感度重視のためエステルラインを多用。
だが、アジのサイズと、ほぼ水面直下でアタってくることを考えると、ここはラインのポテンシャルに対して感度より、強度を選択。
フロロカーボンへとチェンジして、確実にキャッチするためタックルを変更。