フグのカットウ釣りは高度なテクニックが必要と思っている人も多いと思うが、プロセスを理解し適切なツールを用いれば経験を補ってハイレベルな攻めが可能だ。今回、カットウ釣りの基本とともに、根掛かり回避&タイトなタナ攻めを可能にし、伊勢湾のフグ釣りに革命をもたらした仕掛けを紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版・五井貴矢)
伊勢湾でカットウフグ釣り
実釣に訪れたのは10月13日、舞台は愛知県の伊勢湾。乗船したのは同県・南知多町にある師崎漁港の七福丸。カットウ釣りならおまかせの遊漁船だ。
今回実釣を担当する森啓至さんは、カットウ釣りやアユ釣りでお馴染みのヤマワ産業のフィールドテスター。
狙うは岩礁底のヒガンフグ
伊勢湾のフグ釣りは主に岩礁底を狙うため技術が求められる。砂地がメインになる関東や関西とフィールド条件は異なるが、いずれの底質でも海底に起伏や根のある場所に魚は集まる。変化に合わせ底付近を釣るプロセスは同じなのでぜひ参考に。
胴つきタイプのカットウ仕掛け
朝、森さんが最初に投じたのがヤマワ産業の「カットウライトフグ シングルアーム」という仕掛け。現地で超定番アイテムになっているこの仕掛けは、他に類を見ない胴つき型。
一般的なカットウ仕掛けと比べ、圧倒的に根掛かりが減るうえ、オモリで底にタッチしながら釣れば、フグの摂餌層である底からちょい上にエサとハリをキープでき、狭いタナも容易に攻められる。
なお、カットウ釣りの基本動作とともに、この仕掛けの詳細やベテラン御用達の改造法を動画でも紹介しているのでぜひ視てほしい。
海底のちょい上を正確無比に攻略
頻繁にオモリで底を感じ取りながら、底の起伏に寄り添うように仕掛けを上下させ釣っていく森さん。慣れない人が普通のカットウ仕掛けでこの動作をすると根掛かりが多発する。
一方、この仕掛けなら強気で底をタッチできる。起伏の登り下りと並行して誘い上げと誘い下げを行い、さっそくヒガンフグをキャッチした。