夜釣りではよくライト類を使用する。もっとも使用頻度が高いのはヘッドライトで、これがなければ釣りにならない。次に、できれば持っておきたいのが蓄光ライトだ。ルアーやワームを蓄光させるアイテムで、どんな釣りにも使用できる。タチウオワインドには必須だ。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
蓄光ライト、必需品!
蓄光ライトとは、別名UVライトとも呼ばれるようなものである。ヘッドライトのように足元や手元を照らす目的とは違って、紫外線に近い波長の光で、グロー素材の入ったルアーやワームを蓄光させる。「ワームを光らせる」という感じだ。
その他、ジグヘッドなど、蓄光材が入っているものには何でも使うことができる。対象魚がタチウオのように、目のよくない魚、夜になると食いが鈍くなる魚には最大に効果的。
釣っている側の心としても、暗闇に向けてルアーを投げていて、「これって魚に見つけてもらえているのだろうか?」と不安に思うことがある。そんなとき、蓄光させたルアーを用いていれば、釣りが感触のあるものとなるはずだ。
ヘッドライトや、ケータイのライトと比べると蓄光ライト(UVライト)は非常に強力である。UVライトは、印刷用インキを硬化させるほどの力があるので(釣り用と印刷用のものではまったく力が異なるが)、ヘッドライトとは別物と考えた方がいい。
夜釣りを有利に進めるために、必需品と言ってもいいだろう。
そんなに高くない!
蓄光ライトは実はそんなに高いものでもない。筆者が使用しているのは、二個入り300円くらいで購入したものだ。チープな感じだが、使用にも、耐用にも問題はない。
これくらいコンパクトなものを、100均でも見ることがある。おまけにピンオンリールまで販売されている。これに蓄光ライトを取り付けておくと、手返しよくルアーに光を当たられる。タチウオのグローワームのように光らせて使うことが前提のものには、絶対にヘッドライトを使うよりも、UVライトの方がいい。
メリット&デメリット
続けて、蓄光ライトのメリットとデメリットについて。悪い点もないわけでもない。
メリット
ヘッドライトと比べ快速で蓄光できるのは何よりの強みだろう。また価格面でもヘッドライトを圧倒する安さ。
ただ、当たり前のことだが蓄光ライトをヘッドライトのように使うことはできない。逆はできる。つまりヘッドライトを蓄光ライト的に使用することは可能。ヘッドライトはそもそも持参し忘れると夜釣りができないので、まずこれは絶対に持っていかなければならない。
デメリット
蓄光させたワームは、フグやベラといった雑魚を呼び寄せてしまうのが困ったところだ。ワインドゲームでは、サバも反応しやすい。ちなみにタチウオもサバ科なので、何か捕食に対して光を大いに頼りにするという点で、サバとタチウオという魚は似ているのかもしれない。
まあタチウオワインドではそこまで雑魚がじゃれてくることもないが、ライトゲームでは問題だ。フグが寄ってきて、ワームを齧られる。あまりフグの数が多いところでは、歯の攻撃に強いエラストマーのワームを使って釣りをしよう。
ヘッドライトを保たせるためにも必須
釣り場で見ていると、まだまだ蓄光ライトの普及率は実は低いのではないかと思われる。何気にみんな、この手のグロー素材のものは、ヘッドライトを近づけて蓄光させているようだ。
これは、ヘッドライトの電池を切らしてよく嫌な目に遭っている筆者としては、お勧めしない。一度一度ヘッドライトをルアーの蓄光に使っていると、確実にバッテリーが消耗していく。肝心な本来の用途で足元手元を照らすことができなくなったら、これ以上困ることはない。蓄光のパワー、速さ、光らせたものの保ちから何から違うので、専用品を確実に手に入れるべきではないだろうか。
なお、タチウオワインドではワームを強く蓄光させるためUVライトの出力が必要だが、ライトゲームのワームは「ワームを控えめに目立たせるためにぼんやり光らせる程度でいい」ということから、ヘッドライトを使えという話もある。参考までに。
<井上海生/TSURINEWSライター>