ワカサギは冬を代表するターゲット。初心者でも手軽に楽しめるのが魅力だ。近年はその人気に伴いテクニック、タックルも進化してきている。しかし、最新テクニックを知るにはまず基本が大事。今回はワカサギの定番、ボート釣りの基本をおさらいしつつ、最新テクニックまで紹介したい。
ワカサギ定番のボート釣り
ワカサギ釣りをやったことがない人は、ワカサギは凍った湖の上で釣るものだと思っている人が結構いるが、東海地方では湖や池が凍ることはなく、ボートからの釣りになる。
氷上の釣りは北海道、東北、福島、長野県など一部の場所でしかできない釣りだ。
ボート釣りの魅力は釣り場が多く、釣期が長いこと。またボート釣りは広いフィールドの中から自分でポイントを探し出す楽しさもある。
しかしその反面、ポイントを選ぶ選択肢が多いため難しさもある。
ポイント選びの基本は情報収集、データ、当日の釣り人の動き、長年の勘などで判断する。できれば魚探があると重宝する。
ボート釣りの基本は?
ボートでの釣りは落水の危険が伴うため、ライフジャケットは必ず着用すること。
桟橋からボートに乗り移るときが一番危ないので、慌てず静かに。ボートに乗ったらなるべく立たず、低い姿勢を保つこと。
ボート内は朝露や霜で濡れているので、ボート店で貸してくれるシートやクッション性のある座布団、小型の折り畳み椅子を持参するといい。
ボートの固定は、湖にロープが張ってある所は金具なので固定したり結んだりする。
大半はアンカーを下ろし固定する。アンカーは静かに下ろすのが基本。勢いよく下ろすと、湖底の泥が舞い上がりワカサギが散る原因となる。
ポイント選択とタナは?
ワカサギは群れで回遊する魚。時期によって釣れるポイント、タナは変化していく。
タナの変化は天気、水温、捕食しているエサによる影響が大きく、水温が高い10月~12月ごろまでは比較的浅場や中層で活発にエサを捕食する。12~2月になると、深場へと釣れるポイントも変化してくる。
東海地方の代表的な釣り場の愛知県犬山市の入鹿池では、10~12月ごろは今井川河口、五条川河口で釣れ始め、12~2月ごろは深場のボート桟橋付近にポイントが変わってくる。
人気釣り場には実績ポイントがある。毎年の釣れる時期、実績ポイントはネットで検索すれば大体分かる。後は現地のボート店の情報をしっかり聞けば、大方ポイントが絞れてくる。
釣れるタナは魚探があれば分かりやすいが、魚探がない人はあらかじめボート店でタナを聞いておき、タナ取りができるリール、電動リールでタナを合わせよう。
基本的な釣り方は?
タックルをセットしたら、まずはエサを付けよう。そしてタナ取りをする。基本は底まで仕掛けを落とす。
活性が高いときは仕掛けが底に着いた時点でハリ掛かりする。仕掛けを落とし、釣れたらまた巻き上げる。
この一連の動作を「手返し」といい、手返しの早い人ほどよく釣れるのは、釣り全般で言えることだ。
自分がやりやすい流れを探すことも重要だが、こればかりは慣れがものを言う部分だろう。
誘い方とアワセ方の基本
誘いはワカサギ釣りの基本動作で、活性が高いときは、何もしなくても向こうからエサに食いついてくるが、大抵は誘わないと食ってこない。
誘いの基本は上下に動かして、水中でエサがフワフワしているようにする。誘いを入れた後は、サオの動きを止めてアタリを待つ。アタリがなければ、誘っては止めるの動作を繰り返す。
誘いにはいろいろなバリエーションがある。チョンチョンッとアタリがあったのに、仕掛けを巻き上げると何も付いていないことがよくある。
ワカサギは一度口に入れたエサに違和感を覚えると吐き出すので、アタリを感じたらサオを持ち上げハリ掛かりさせる必要がある。ただしアワセを入れてもハリ掛かりしないことがよくあるので、サオ先の感触でワカサギが付いていることを確認してから巻き上げることが大切だ。
基本的なエサ付け
サシの場合、半切りにして付けるのが一般的。
ハリにチョン掛けしたサシをハサミでカットする。この方が吸い込みが良く、サシの体液が出やすくなる。この体液が集魚効果になる。
この時ハリ先をしっかり出すのがコツ。その方がハリ掛かりしやすい。
体液が抜け出て、色が薄くなってきたら交換しよう。