大阪湾奥のいくつかのポイントで、メバルを中心に釣っている。しかし、気温が一気に下がった週と、もっとも大きく潮が動く大潮のタイミングが重なってしまい、急激に冷たくなった沿岸の海水温を嫌い、メバルが消えてしまった。この海をどう釣るべきだろうか?
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
当日の状況
あまりいい釣果にはならないだろうな、と後ろ向きな予感を抱きながら、この日も釣り場に立った。メバリングロッドに、1000番リール、PEライン0.1号を張ったタックルを組む。これまで20時からメバルの食いが立っていたが、さあ、今回の海はどうだろう。
19時エントリー。小潮の下げと、いい条件ではない。だが、メバルは一種ヘンな魚で、こういう微妙な海でも、ぽんぽんと食ってくることがあるのだ。
初投でメバルも後が続かず
思った通り、というべきだろうか。なんと初投でメバルが簡単に顔を出した。ツンツンと突くアタリから、ドラグを少し緩めるとガツンと乗る。20cmくらい。まあいいサイズではないか。コーナーを対角に投げて、スローに表層を引いていると、食ってきた。
しかし、ここでほっと気を緩められないのが、最近の海である。この頃3回程度の釣行では、ここから裏切りまくられている。最初の一尾だけ、一応顔を見せてくれるのだ。その後が続かない。
……果たせるかな、その負のイメージは当たってしまった。最後の最後に、幼メバルが出たきり。2時間ほど釣ったが、数釣りとはいかなかった。
アジの気配が濃厚
ところが。この日の海はこれまでと少し違った。別の魚が妙に食ってきた。アジ。少し前までオープンを支配していたサバが抜け、海の前面は豆アジの海となっている。それも以前までのアンダー10よりも、ちょっと大きくなっている。
PEラインという浮力が厄介なラインだが、表層をさーっとトレースするだけで、わりと単純に乗ってしまう。しかも、このアジの群れ、わりと足元まで差し込んでいる。よってメバルを釣ろうとしてキワの表層を釣っていても、いかにもアジらしいショートバイトがくる。もちろんすべてを乗せきれるわけではないが、メバリングロッドという、多少アジングには不利といえるタックル流用でも、5尾くらいまで数を伸ばせた。
しかし気に入らないことには、エステルラインを巻いたスプールにかえて、レンジを見ていくような、いわゆる「現代アジング」らしい釣法には、ほとんどまったくといっていいほど反応しない。つまりフォールには反応しない。リトリーブ一本。個人的に巻きパターンのアジが苦手なだけあって、あまり深追いしないことにした。次にアジングタックルを持ってきて、何もかもやり直すことにしよう。