観賞魚として知られるクマノミ。磯からのフカセ釣りで、たまにハリ掛かりする。最近では女性アングラーに人気があり、「愛らしい姿をひと目見たい」という人が増えつつある。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター松田正記)
クマノミとは
クマノミは九州以南の暖かい海に多く、浅瀬に居着く。国内にいるのはクマノミとカクレクマノミの2種類。いずれも体長は10~15cmあり、メスよりもオスのほうがやや大きい。主に観賞魚として知られており、色鮮やかな縞模様が特徴的だ。ちなみにこの縞模様、クマノミは2本で、カクレクマノミは3本といわれている。
釣れる時季
クマノミが釣れるのは秋から初冬。水温で言えば19~24℃で、クロ(メジナ)釣りのゲスト魚としてハリ掛かりする。
釣れる場所
釣れる場所は濁りの少ないきれいな海。離島の港近くに居ることが多く、底が見えるほど浅く、イソギンチャクやサンゴなどの隠れ場がたくさんある場所を好む。
釣り方
釣り方はクロ(メジナ)を狙うフカセ釣りでOK。ただし、タナは1ヒロから2ヒロの浅ダナ。クロのようにサラシや潮目は狙わず、極端に浅い瀬際や潮がよどむところで、クマノミが好みそうな場所を狙う。要は大型魚がいないようなポイントを探しながら、広範囲を攻めていく。
アタリはウキが少しおさえられるだけで、一気に走ることは少ない。「仕掛けを上げてみたら、食い付いていた」というように、「釣った」というよりも「釣れた」感がある。
持ち帰り方
持ち帰り方は一般的なエアポンプを使う。まずはバッカンに海水を入れ、そのなかにクマノミをそっと放す。元気なものは勢いよくバッカンの隅っこにいくはずだ。逆に弱っていた時はリリースしてあげよう。次にバッカンを車に乗せ、水温が上がらないように、氷をひとかけくらい入れておくとGOOD。慣れた人はペットボトルで作った氷を入れ、塩分濃度が薄くならない工夫をしている。
飼い方
持ち帰ったクマノミは水槽に移す。現地の水温と同じくらいの温度にしておくことが大事。水槽に放した直後はエサを食べず、2~3日するとエサに興味を持つようになる。そして3~4日もすればエサを食べ始める。参考までに、エサはペットショップにあるもののほうが元気で長く生きるようだ。
<松田正記/TSURINEWSライター>